武井咲の指毛に批判ぼーぼー。毛を剃らない女ってそんなに汚いですか?

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せいせいするほど、愛してる

宮沢綾(‏@ryo_miyasama)Twitterより/宮様も咲ちゃんもエアギターもよかったです。

 20日に最終回を迎えたエアギター不倫ドラマ『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)。その第9話(13日放送)で、主演の武井咲が指輪をはめるシーンで彼女の手が大写しになり、「指毛がボーボー!!」と騒ぎになっていた。確かに指の第二関節より下部分に、ストレートの細い毛が数本生えているように見えたが、そんなに驚くようなことだろうか。

 視聴者としては、「アップで写されるとわかっているのに剃らないって、どういうこと!?」と単純に不思議がる声が大きいようだが、これはそもそも「毛は剃るのが当たり前」という感覚を共有している前提だ。剃るのが当たり前で、剃らないのは恥ずかしい。女性は首から下に生える毛(陰毛は意見の分かれるところだ)について、そう教えられてきた。

 もちろん学校教育では教えられない。筆者は中学生の頃、授業中でもかまわず毛抜きで腕や指の毛を抜くのが女生徒間でブームになったことを覚えているが、教員は当然のことながら「今はそういう時間じゃない」と叱って毛抜きを取り上げたし、それが年輩の女性教諭なら「あなたたちはそんなことしなくても十分美しい」と諭されもした。毛を抜くと毛穴が開いて目立つようになるとか、カミソリで剃ると次から生えてくる毛が濃くなってしまうとか、脅し系のネタも流布していた。毛……無駄毛と呼ばれる毛のことで、一喜一憂していたあの頃が懐かしい。

安室奈美恵

でもそんな時期に出たアムロちゃんのCDでは「腕毛!?」と話題になりました。今見るとモノクロだから産毛が目立つだけのような気もする(安室奈美恵 『SWEET 19 BLUES』)

小泉今日子

キョンキョンも腕毛が話題になったことがあったらしい。かわいいな~(小泉今日子『Breezing +2』)

 そんな昔話はさておき、やたらと女に「毛を剃れ!」と強要する文化が現代社会には根付いている。カミソリ、脱色剤、除毛剤、ワックス、家庭用脱毛機器(キレイなおねえさんは、好きですか?)、エステ脱毛に医療脱毛などなど、毛を一掃すべしと迫る商品および広告は豊富だ。女性誌や女性向け(と謳っている)webメディアもほぼ100%、「女の子は無駄毛の処理をしなくちゃダメ★」と追い立てる。そりゃ、ないほうが見た目が人形っぽくてキレイかもしれないけれど。毛が生えていると<男みたい>で、女の魅力を損なわれるのかもしれないけれど。

 でも、男でも体毛の薄い/濃いは個人差があって、もじゃもじゃ渦巻く腕毛やスネ毛の男性がいれば、細く薄い色の毛が決して密集してない距離感でささやかに生えてるのみの男性もいる。放っておくことで前者ほどもじゃもじゃになる女性もいなくはないと思うが(なにぶん皆さん処理してらっしゃるので、放置するとどの程度伸びたり渦巻いたりするのかわからない)、ホルモンバランス的に、女性の体毛っていくら放置していても男でいう<ささやか>程度の毛並みでSTOPするんじゃないか、という気もする。

 では<ささやか>と<ツルツル>って、実際、そんなに違うものだろうか。<ツルツル>を目指してたとえばエステ脱毛に励んだところで、毛穴そのものは消滅しないわけだから、毛は生えてないけど毛穴は肉眼で確認できちゃいますね、ということもある。とりわけ、ワキと腕(ヒジ下)、そして指の毛穴は視認しやすい。ワキは毛を完全に永久脱毛しても、ブツブツザラザラしたり黒ずみが出たりで“ツルツル美ワキ”なんてPhotoshop使わなきゃ普通は無理だ。だったらそんなに、無理して脱毛を頑張らなくてもいいんじゃないの?

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