志布志市は全国でも収穫量の多いうなぎを町のアピールにしているようですが、うなぎの宣伝で、児童ポルノを連想させるイメージビデオのような表現にする必要性は一切ありません。うなぎを大切に育てているというメッセージを少女に対する性愛に置き換えて表現するのは、気色悪さしか覚えません。
個人の趣味として、人を巻き込まない形で「学齢期の少女を性愛の対象にする」願望を持っていること自体は、個人の性癖の問題でもあり、他者が安易に非難すべきものでもありません。ただし、成人男性が「学齢期の少女を性愛の対象にする」ことになんら問題がないというわけではありません。社会の倫理的には問題がありますし、その上、今回の動画の場合は、行政が自ら「愛情を込めている」と言って「いいこと」のように扱い、過度に性的な表現を入れています。。「少女を飼育」することが、まるでいいことかのように奨励されていることは当然問題視すべきではないでしょうか。
「性的なもの」を直接明示するのではなく暗喩する「萌え」などの表現は、 あくまで「想像の世界」で「未成年を性的対象とする」行為を補完するような表現です。自動ポルノのような違法性のある直接的表現ではなく、鑑賞者の想像をうながす表現であるため、登場人物の少女たちの性的表現が強いものから全く描かれないものまで、そのレベルも様々です。
少女を裸にする、女性に卑猥なポーズをとらせる、それだけが性的消費ではありません。ただ制服を着て少女が立っている、濡れたスクール水着の少女が座っている、それだけでも文脈によっては十分に性的消費の対象となりえるのです。
本来であれば「女子高生」「スクール水着」「美少女」といったものは、すぐさま性的な意味を持つものではなかったはずです。しかしそれらが性的な意味を持つものとして日本社会で表現されてきたことで、「女子高生の性」「少女との性愛」を連想させるものとなってしまっているのが現状です。
たとえば、グーグルトレンドで「女子高生」を検索してみましょう。関連検索のトップ10には「女子高生 動画」「女子高生 パンチラ」「女子高生 レイプ」「エロ 女子高生」などがずらりと並んでいます。「スクール水着」を検索すると、「川口春奈」「スクールガールストライカーズ」「宮脇咲良」などが上昇中関連キーワードのトップ3としてでてきます。この組み合わせで検索をすると、いずれも露出度の高い服装や、性的なポーズの画像が大量に出てきます。
今回のような画像が私的に作成され、消費され、趣味の世界で完結するものならば表現の自由でしょう。しかし、本来であれば「児童ポルノ」などの倫理に悖る表現自体を規制し、社会の倫理観を積極的に体現すべき行政が作成してしまったことが問題なのです。