
花王 オフィシャルウェブサイトより
今年4月末に8年間勤めたフジテレビを退社し、芸能事務所所属のタレントとなった加藤綾子が、10月1日から放送される花王「ビオレ うるおいクレンジングリキッド」の新CMに出演している。ビオレCMといえば、先輩であるアヤパンこと高島彩が2011年から出演してきたが、カトパンは正統な後継者といえるだろう。
さて、CMから影響を受けて、いつも使っているものとは違う商品を手に取ってみたり、不要なものでも欲しくなるなど購買意欲を刺激されることは誰でも経験があるだろう。それゆえCMに登場する芸能人は重要な役割を担っており、だからこそ“契約料”は信じられないほど高額、それこそ1本数千万円~という世界であり、契約中のスキャンダルもご法度だ。しかし起用されるタレントによっては「絶対使ってないだろ」「説得力無さ過ぎ!」と、宣伝商品とのギャップがあり過ぎて現実味が湧かないことは多々ある。女のweb掲示板<ガールズちゃんねる>でも【芸能人がCMしてるけど使ってないだろう!と思う商品】というトピックが伸びていた。
説得力の薄いCMの筆頭といえば、誰もが一度は感じる「芸能人が安い化粧品を愛用するはずない」というもの。「アヤパンがビ●レで顔洗うわけない」「藤原紀香が自宅で白髪染めはありえない」といった具合だが、芸能人×低額商品の組み合わせはどうしてもギャップCMにならざるを得ない。お菓子や洗剤、清涼飲料水などなら別であるが、化粧品はもっともタレント起用が難しいのではないだろうか。
そもそもCMを流して大量購買を促すような化粧品や美容品は、数百円~3,000円とプチプラ価格、ドラッグストアなどで手軽に手に入るものが多い。美を売りものにしている芸能人がそんな格安の化粧品なんて使うわけがない、きっと合計何万円もする高級コスメをライン使いしているだろうし、エステやフォトフェイシャルもしているだろう……と疑ってしまうのも無理はない。広告業界にとってもこれは長年の難題かもしれない。
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