
資生堂INTEGRATE公式サイトより
資生堂のセルフメーキャップブランド「INTEGRATE(インテグレート)」のCMに、批判が集まっている。現在公開されているCMはふたつで、「インテガールズストーリー」と銘打たれ、小松菜々、夏帆、森星の3名が出演している。公式サイトによれば「女性と女子のあいだで揺れ動く3人が、それぞれの“大人のかわいらしさ”を見つけていく」ストーリー。
第一弾(エピソード00)の「生き方が、これからの顔になる」篇の舞台はナナの25歳のバースデーパーティー。誕生日会にもかかわらず「めでたくない」と嘆くナナ、「今日からあんたは女の子じゃない。25歳なめんなよ!」「25歳になったら、周囲はもうチヤホヤされないしほめてもくれない、下には可愛い後輩が入ってくる、週末ごとにSNSにアップされる他人の結婚式の話題、カワイイという武器はもはやこの手にはない」とまくしたてるカホ。「でもカワイイ大人の女もいる」と微笑むヒカリの手をとり、3人は「アップデートされたいい女になろう」と力強く宣言する。
そして第二弾(エピソード01)「がんばってるを顔に出さない」篇では、インテリアデザイン会社のアシスタントとして働くナナ(小松)を、男性上司が「がんばっていることが顔に出ているうちはプロじゃない」一喝。そのことを女子会で友人のカホ(夏帆)とヒカリ(森)と共有、「だよね」と納得ののち、インテグレートの新商品「プロフィニッシュファンデーション」ファンデーションでメイクをしたナナは「がんばってるを顔に出さないイイ女」になる、というものだ。
これを「セクハラ」「女性差別的」と批判する声がweb上で高まると同時に、「そりゃ25歳は女の子じゃないでしょ」「いつまでも女子気取りで甘えるなってことだよ」と同CMを肯定的に見る擁護意見も出ていて、インターネットは今日も平常運転だった。前者(批判側)と後者(擁護側)はまっったく違う認識の上に成り立っている。私は前者の立場をとるが、「25歳過ぎたら女の子扱いされなくなること」に怒りを覚えるわけじゃない。このCMを批判する勢は、「え〜、女の子はいつまでも女子だよ、何歳になっても女の子扱いしてほしーんだよっ」という話はしていない。そうではなくて、これ以上「女」全般を馬鹿にしたCMを量産しないでほしい、ということだ。