修学旅行中にデリヘル利用した小学校教諭を懲戒免職 背景にある“官製ブラック企業”問題

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ツイッターでは、「そもそも修学旅行中の教員は24時間勤務なのか?」という意見も見られました。リンク先の議論にもあるように、修学旅行中の教員は24時間勤務ではなく、実質24時間勤務をしているのに公式的には勤務とはされない、“教師の厚意・良心”に依存したサービス残業、サービス出張です。今回の徳島県教育委員会の決定は、これまでうやむやになっていた「修学旅行中の教師は勤務中なのか」というグレーゾーンについて、県教委が公式に「勤務である」と認めたことになるのです。こうなると、残業代や出張費用といったものについての議論も必要になってくるのですが、この点について、教員たちの側から教育委員会に処遇改善を求めるような議論はされてはいないようです。

先日、財務省が文科省に対して、公立小中学校の教員を10年間で5万人削減するよう提案したことがニュースになりました。少子化に対応して、現在の定数から約7%削減し、教職員人件費の国庫負担を抑えるという狙いがあるようですが、文科省はこれに対して強く反発しています。

日本の教員は世界的に見ても長時間労働かつ、一クラスあたりの生徒数も多いことで知られています。ただでさえ高負担な状況で、さらに教員数を削減して、学校教育の質を担保できるのかということが懸念されています。また日本の公立学校の教員は「科目指導」という教師としての本来的な業務のほかに、事務作業、保護者との面談や進路指導、体育祭や文化祭などのイベントの準備、修学旅行や遠足、さらには放課後や休日の部活指導など、教えること以外の業務に多くの時間を取られています。しかも、常勤から非常勤へと教員の雇用がシフトしているため、「科目指導」以外の職務の業務負担が常勤教師にしわよせされ、ますます厳しい労働環境に置かれています。それでいて、残業代も休日出勤手当もまともに付かず、さらに先のツイッターにあるように修学旅行や遠足では「自腹」による出費まで強いられているのです。

それらはすべて「教員の厚意・良心」によって行われていることであり、「しょうがない」「そんなもの」で済まされてきたのです。まさにやりがい搾取、「官製ブラック企業」そのものです。

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