女のマンション購入に尽きない悩み。築年数が古い物件は避けるべき? 管理状況の見極め方は?

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「女ひとり、家を買う。」Photo by Amanda B from Flickr

「女ひとり、家を買う。」Photo by Amanda B from Flickr

 2016年の4月より、“ひとりで家を買った女性”にインタビューを続けてきた当連載。新しい展開として、「これから家を買いたい」読者モニターに参加いただき、現在進行形の家探しを開始します。

 専門家の住宅コンサルティングを受けながら、不動産仲介会社とのやり取りや、物件の内見などを読者に実際に体験してもらいながら、お金のこと、家選びのこと、将来の運用のことなどを具体的に検討する過程をリポートします!

 前回に引きつづき今回も、本企画のコンサルティングを担当する、株式会社さくら事務所の創業者であり、現会長の長嶋修さんに、女性がひとりで家を買うとき、最初に知っておくべきことをうかがっています。物件を選ぶ際には、具体的にどんなことに気をつければよいのでしょうか?

▼前回:女ひとり、家を買いたいと思ったらまず何を考えるべき? 人生どうなっても損をしないための基礎知識

――前回、物件選びはロケーションが最重要で、できれば駅から徒歩7分以内の場所がよいとアドバイスをいただきました。しかし駅近で新築の物件は、価格も高い傾向にあります。最近はリノベーション済みの中古マンションも多いのですが、そういった物件も視野に入れるべきでしょうか。

築何年までのマンションがいいのか?

長嶋「そうですね。まず住宅の寿命について、多くの人が勘違いしています。今でも30年が寿命という固定観念がはびこっているのですが、これは間違い。国土交通省が出した、『木造住宅の寿命は30年で、マンションの寿命は37年』というアナウンスによって生まれた基準ですが、実はそれは、取り壊した建物の平均築年数を言っているに過ぎません。取り壊しには建物の劣化以外の理由もありますから、イコール建物の寿命ではないのです」

――築30年経って寿命が来た建物の価格はゼロになって、家の価値は土地代だけになる……とよく聞きますが、前提自体が違うのですね。

長嶋「早稲田大学が定期的に、住宅の建物としての平均寿命を調査して発表しています。それによると木造で64年、鉄筋コンクリートのマンションで67年。平均して国土交通省のアナウンスの2倍以上の年月は維持できるのです」

――中古マンションを購入しようとしている人にとって朗報ですね。とはいえ、現在市場に出ている物件を見ると築30年以上のマンションも多くあります。そういった物件は、あと30年ぐらいの寿命と思った方がよいのでしょうか。一般的なローンは35年。払い終わった頃にマンションの寿命が来てしまうという切ない事態は避けたいです。

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