頑強な女・君島十和子50歳の生き様 家事・育児・仕事・美貌

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タフな女・十和子

 本書には子育てにまつわる話が収録されている(長女は18歳、次女は15歳)が、それは後述する。何といっても気になるのは、アラフィフど真ん中50歳の十和子の近影の美しさ。一体何をどうすればこんなことになるのか? ページをめくるたびにそこしか気にならなくなってくるのだが、分かったことは十和子が自分磨きを念入りに続けながら、主婦としての高いスキルも持ち合わせているタフな女性であるということだった。「掃除が自分磨き」だという十和子は、夕食の洗い物が終わってから台所の付近に固形石鹸をこすりつけゴシゴシと洗い真っ白にする。台所のシンクやバスルームには水滴を残さない。キッチンカウンターには調味料も炊飯器も食器用洗剤も置かない。モノを見せない収納で部屋はホテルのようだと来客者に評されるほど。テーブルや窓のガラスはいつも磨かれてピカピカ……正直すごすぎる。その潔癖ぶりだけでも、とても筆者のような常人には真似ができる生き方ではないと10ページほどで思い知らされた。掃除だけしても顔面は普通、綺麗にならないと思うが?

 もちろん彼女はコスメブランドの経営者であるからして、「お手入れは何もしてないんですよ~」なんて嘯くこともない。アンチエイジングのために心がけていることにも触れられている。顔色がくすみ始める40代のある日、ベージュのワンピースを着て鏡に映った自分を見て強い違和感を感じたことから、華やかな色の服を身につけるようになったという。十和子が好んで選ぶのはパステルブルーやコーラルピンク、そして純白。顔映りを良くするという観点からは非常に参考になる話ではあるが、これもまた常人の顔面偏差値のアラフォー・アラフィフが単純に真似をしたのでは痛々しさしか残らないのではという不安もかすめる。かすめるというか、のしかかる。

 中でも十和子が気を使うのは体を冷やさないようにすることと、休日の朝や昼間に2時間のバスタイムを取ること。後者については『女性としての自分に向き合う入浴時間』だとして、スクラブで肘や膝などを磨いたのち、ムダ毛を処理し、ダブルシャンプー後は蒸しタオルでトリートメントを浸透させる。さらには「朝の辛辣な光の中で、自分の肌や筋肉がどれくらい薄くなってしまったのか、背中やお腹にうっすらとついた贅肉は限度を超えてはいないか」をくまなくチェックするのだという。こんなことしたらショックで病気になりそう!!!! また、十和子の写真からも一目瞭然だが、50歳であるにもかかわらず毛髪がうねりもなく適度な毛量を保ち、とにかく髪の毛が綺麗なのだ。一般的に、加齢とともに女性の髪質は変化し、毛量が減り、ちぢれるのに、である。これに関しても頭髪マッサージを念入りに行い、先に述べたトリートメントなどで美髪を保っているのだという。なんと白髪もないんだとか。本当に!? その茶髪は白髪染めじゃなくてヘアカラーなの!? もう驚きの連続すぎて言葉もない。まあでも、十和子ほど「元が良い」女性であれば、ケアをすればするほど手応えを感じるのかもしれない。とりあえずトワココスメを買え、使い続けろ、ということなのだろうか。

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