住宅購入の際ローンはいくらまで借りられるのか…「買ったあとにかかる出費」も忘れずに!

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田中「年収の4倍どころではないですよね。しかも、ここでいう年収とは、所得税などが引かれる前の額面金額です。年収400万円で手取が350万円程度とすると、そこから120万円が住宅ローン返済に消えるわけです。残り230万円、月々約19万円で住宅維持費(固定資産税や管理費など)を負担し、その残りで暮らしていかなければなりません。ちなみに先ほども指摘しましたが、住宅維持費は固定資産税・都市計画税と管理費・修繕積立金あわせて毎月4万円ぐらいかかる可能性があります」

――住宅ローンを除いて月々19万円の生活費があれば余裕がありそうな気がしましたが、住宅維持費があるんですよね。それを引いた月々15万円の生活費だと、ライフスタイルによってはギリギリの金額になってしまいます。ローンを返し終わるまで気が抜けません。

田中「『フラット35』だけでなくローン全般にいえることですが、将来の生活に余裕を持たせたり不測のできごとに備えたりするために、最初にある程度の自己資金がある方が安心です。借り入れするにあたっては、一度ご自身の一生の金銭収支を調べてみるとよいでしょう。退職するまでの収入、退職後の収入、住居費を除く毎月の食費や衣料費などの生活費、教育費、交遊費、預貯金積立などを加味していくことで、住宅費がどの程度支出できるかが見えて来ます。その際、現代人は長生きしますから、90歳ぐらいまで生きると思って計算した方がよいですね」

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 自分が90歳になるまでの資金計画をたてるーー気が重くなりますが、家を買う・買わないに関わらず、堅実に生きていくためには考えておくべきこと。一旦自分の人生の見通しをたてて住宅費を算出してみると、自分が住宅にかけるべきお金や、住まいを購入するタイミングが見えてくるでしょう。

「家を買い隊」の皆さんも、さっそく自分のライフスタイルや収入に当てはめて、資金計画を考えだしているようでした。次回はいよいよ個別のコンサルティングの内容をお届けします。

協力:onnnaiekau_20e

(蜂谷智子)

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