トラブルの火種となる煩雑な国際結婚の手続き。経済活動以外のグローバル化の議論が必須。

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 一方、日本の区役所に婚姻届を提出する場合、用意しなければならなかったのはエクアドル人の夫の「婚姻要件具備証明書」でした。これは、日本人との婚姻にあたって、相手の人が相手国の法律に照らし合わせて、何の障害もない、つまり問題なく結婚できる要件(独身、結婚可能年齢に達しているなど)を備えているということを証明する書類です。

 エクアドル大使館に問い合わせたところ、システムの電子化に伴って「婚姻要件具備証明書」の発行は廃止され、代わりに「市民登録情報証明書」つまり日本でいうところの戸籍謄本のような書類を発行しているとの回答がありました。そこで、日本に来ていた夫がエクアドル大使館までこの書類を取りに行きました。

 さっそく区役所に婚姻届を取りに行き、婚姻要件具備証明書のかわりに市民登録情報証明書を提出しても大丈夫か質問したところ、「その場合には婚姻要件具備証明書を提出できない理由を説明する書類が必要」と言われ、その書類をもらって帰りました。数日後、婚姻届に記入を済ませ、必要な書類を揃えて再び区役所に行くと、「最新の情報を調べてみたところ、エクアドル大使館は婚姻要件具備証明書を発行しているとなっているので、証明書を提出してもらえない場合は、法務省の審査が必要になるため承認に時間がかかる」と言われてしまいました。

 今度は二人でエクアドル大使館に行って事情を説明し、婚姻要件具備証明書を特別に作成してもらいました。領事館の人が言うには「エクアドル政府から日本政府に制度変更の通知をしないといけないのだが、まだしていないようだ」とのことでした。エクアドル人が日本人と結婚するケースはほとんど無いので、わざわざそんな通知をするのは後回しになっているのでしょう。

 大使館でもらった書類を全て日本語に翻訳したものを添付した上で再び区役所で婚姻届を提出し、日本では無事届け出ができました。日本で入籍するために、結局トータルで大使館と区役所を2回ずつ往復し、2日もあればできると思っていた入籍に二週間以上もかかってしまいました。

 さて、今度はエクアドルに入籍の届け出をしなければなりません。在日エクアドル大使館に聞くと、夫がアメリカ在住のため、在日大使館経由では入籍出来ないそうで、必要な書類を揃えて直接エクアドルに行かなければならないと言われました。

 ということで、エクアドルで提出する書類を揃えるため、今度は外務省まで行って、婚姻届受理証明書と婚姻後の戸籍謄本に対して「アポスティーユ」と言われる 認証を受け、さらにそれをスペイン語に翻訳した文書に対して公証役場で私文書認証を受けなければなりませんでした。とはいえ、今までの経緯を考えると、これらの書類でちゃんと受理されるのか、エクアドルに行ってみるまで油断はできません。

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