かおりん:やっぱり管理会社は大手の方がよいのでしょうか?
田中:一概にはいえませんが、実をいうと「この管理会社はダメだな」というところもあります。ただし、大手の管理会社であっても、住人が管理に積極的でなければ、管理の手を抜かれてしまうということもあるのです。住人の姿勢は本当に大事です。
かおりん:議事録って、購入以前に見せてもらえるものなのでしょうか。修繕積立金の金額や、今までの修繕記録などは、不動産会社に問い合わせれば分かると思うのですが、議事録を事前に見せてもらう例はあまり聞きません。
田中:一般的には、購入申込書を出してからでなければ、議事録は見せてもらえないことが多いのです。ですから、購入申込書の提出から契約までの1~2週間の間に議事録に目を通してチェックをするのです。
資産を守るための、仲介業者選び。
かおりん:それで契約を止めることも可能ですか?
田中:契約の前であれば問題はありません。ただタイミング的には買う直前でないと見られないのが、つらいところです。
かおりん:申し込み以前に、管理の状況をある程度察することができないと厳しいですね。仲介業者などに調べてもらう方法はあるのでしょうか? チラシなどで分かるスペック以上のことを教えてくれる、よい仲介業者の選び方を知りたいです。
田中:その場合は、「このマンションは管理組合がどれぐらい積極的に関与していますか」と仲介業者に聞いて見てください。それに答えられない仲介業者なら、付き合いを止めた方がよいですよ。納得した答えをくれる仲介業者を選びましょう。
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マンションを購入すれば、それはあなたの資産です。その資産が価値を維持していくかどうかは、適切に修繕などを行えるかどうかの管理にかかっています。購入後、同じマンションに住む人たちと一緒に管理の責任を負っていくとしたら、どんな人が住んでいるのかはとても重要です。
大金を投じて気に入ったマンションを手にいれたはずなのに、マンションの積立金が足りなくて大規模修繕の際に多額の追加金がかかったり、管理が悪く掃除も満足にされてなかったりといった状況では、困りますよね。こういったリスクは、買う前に回避しなければなりません。事前の調査をおこたらないようにしたいものです。
次回は、引き続き個別カウンセリングの様子をお届けします!
(蜂谷智子)