日本の女子教育の大きな足かせ 日本の女性教員比率は先進国で最も低い

【この記事のキーワード】

日本の女性教員比率は先進諸国の中で最も低い

grahp01

grahp02

 上の図はそれぞれ就学前教育段階と初等教育段階での女性教員比率を示しています。

 一般的にどこの国でも就学前教育・初等教育での教員のほとんどは女性です。日本も同様の傾向にあるものの、初等教育については日本の前後にあるトルコとメキシコが中所得国であることを考慮すると、先進諸国の中で実質的に最も女性教員比率が低い国と言えます。といっても、62%と半数以上が女性であることから特に問題視する必要はないでしょう。

grahp03

 次に中等教育段階です。初等教育と比べると全般的に女性教員比率は下がるものの、大半の国で過半数以上の教員が女性です。しかし日本は、37.5%と先進諸国の中で飛び抜けて低い値になっています。

 中等教育を中学校と高校に分けると、より深刻な状況が明らかとなります。日本の中学校の女性教員比率は先進諸国の中で最低水準の43%ですが、まだ男女均衡点に比較的近い所にあります。これが高校になると31.7%にまで下がります。この数値はもはや先進諸国というよりも、女性教員を見つけるのにとても苦労する途上国の、しかも農村部の状況と近い所があります(2016年のマラウイの農村部の小学校の女性教員比率は約30%)。

 前回の記事で、日本の女子の高い学力が進学行動に結びついていないのには、高校での進路指導に慣習の壁という問題があるという可能性を指摘しました。女子学生たちは高校段階で文理選択をし、大学か短大または専門学校へ進学するか、ないしは労働市場に出るかなどの選択をするわけですから、この段階で女性教員比率が先進諸国で最悪の水準であることは、日本の女子教育拡充の最も深刻なボトルネックの一つとなっていると考えられます。

1 2 3

「日本の女子教育の大きな足かせ 日本の女性教員比率は先進国で最も低い」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。