「頑張った自分へのご褒美」は無駄遣いが9割 無駄遣い制御機能をちゃんと働かせよう!

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 こんにちは! ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。前回もお伝えしたとおり、3月10日に私の著書が発売になります。タイトルは『家計簿不要!お金がめぐる財布の使い方~財布の中に神棚を!』(永岡書店)。女性向けのお金に対する心構えを一生懸命書きました。読者の皆さん、こちらもどうぞよろしくお願いします。

 今日は、本に書いた内容を少し膨らませる形で、女性のお金あるある「頑張った自分にご褒美」について皆さんに考えていただきたいと思います。

売り手の神は、時に買い手の悪魔になる

 「頑張った自分へのご褒美」という表現があります。このキャッチコピー、いったい誰がいつ頃考えたのかわかりませんが、なんて優れているのだろうと思います。

 かなり前からあちこちの広告で使われていて、もはや売り手側が何も言わなくても買い手側がこの言葉を使いながら買い物をするようになりました。このコピーを考えた人は、いわば売り手側の「神」でしょう。でも実は「頑張った自分へのご褒美」の9割が無駄遣いなんです。このキャッチフレーズ、買い手側にとっては「悪魔」です。

「頑張った自分へのご褒美」は無駄遣い制御機能になる

 でも、私がわざわざ「無駄遣い」だなんて言わなくたって、本人がそのことを一番わかっているのではないですか?

 考えてみてください。普段買い物をするとき、いちいち特別な理由付けをするでしょうか? 「必要だから」「欲しいから」買う。それで良いですよね。それを、わざわざ「頑張った自分へのご褒美」というちょっとオーバーかつ抽象的な大義名分を与えるということは、少し無理のある買い物であることを自覚している証拠です。

 「頑張った自分へのご褒美」という言葉には、背伸びしてしまった自分へのなぐさめや、支出の正当化、他の人への言い訳など、あらゆる後ろめたさが感じられます。

 「頑張った自分」にもツッコミを入れたくなるケースが多々あります。確かにあなたは頑張ったのかもしれません。でも、言うほど頑張りましたか? いつも頑張っているというか、通常と対して変わらないというか……。そして、世の中みんなもそのくらいは頑張っているといるのではありませんか? やっぱり、その買い物をするのにはどうしても何か大義名分が欲しいと思っているからこそ「頑張った自分へのご褒美」なんて言ってしまうのではないでしょうか?

 そう、「頑張った自分へのご褒美」と脳裏に浮かんだときは注意が必要です。その言葉が浮かんだ時点で無駄遣いを自覚しているわけですから、もう一歩で踏みとどまることができるはずです。自分の中にある無駄遣い制御機能をきちんと働かせてください。

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