
エマワトソン公式twitterより
3月8日は国際女性デイ(A International Women’s Day)だった。ニューヨークでは多くの女性が「赤」をまとってデモを行った。他にもあらゆる団体、セレブ、個人による様々な活動が展開された。
国際女性デイの歴史
国際女性デイはニューヨーク・マンハッタンでの出来事に由来する。1908年、衣服の縫製工場に勤める女性たちがあまりの低賃金や劣悪な労働環境に耐えかね、改善を求めてストライキを起こした。女性の多くはユダヤ系、イタリア系などの移民だったと言われている。
1910年、女性の参政権問題を提起するためにコペンハーゲンにて国際女性デイが設けられた。1913~14年のヨーロッパでは第一次世界大戦に反対し、平和を訴えるためのデモが国際女性デイに行われた。1917年には国際女性デイにロシアで食料と平和のためのデモが起り、やがて二月革命へと繋がった。
こうした歴史が蓄積し、1975年に国連が国際女性デイを認め、今では世界各国で女性を祝福すると同時に女性の人権を支えるための活動が行われている。
今年もニューヨークではセレブや多くの一般女性が様々なアクティビティに参加した。女性の文化/歴史を讃えるもの、女性の現状改善を訴えるもの、そしてトランプ政権への抗議を込めた政治的なものもあった。
赤い本の妖精ニンジャ、エマ・ワトソン
先日、乳首が微妙に透けて見える写真を公開したことによってフェミニスト失格と批判されたエマ・ワトソンが、国際女性デイにニューヨーク市内に出没した。
ワトソンは赤いベレー帽を被り、市内の女性偉人の銅像を巡り歩いた。奴隷解放運動家で、女性として初めて米国の紙幣に印刷される予定のハリエット・タブマン(1822 – 1913)、F.D.ルーズベルト大統領の妻であり、女性や子どもの権利/擁護運動を続けたエレノア・ルーズベルト(1884 – 1962)などだ。道中、ワトソンは「今日、私は賢明な女性の言葉を拡散する真っ赤な本の妖精ニンジャよ」とツイートした。
ワトソンは女優業を1年間休業し、フェミニズムに関する本を読むブッククラブ ”Our Shared Shelf”を立ち上げている。 アリス・ウォーカーの『カラー・パープル』など、主にそのクラブで取り上げた女性著者による本を持参し、数冊ずつ銅像に残した。本の中にはラッキーにも本を見つけた女性への、ワトソンからの手書きのメッセージが綴られていた。「この本を楽しんだら、他の誰かのためにどこかに置き残してね」