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「彼の気持ちがわからない」と騒ぐ愚かな『タラレバ娘』だったあの頃

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最後まで全然アテにならないのだが、<どんなに忙しくてもLINEの返事をくれる>マメぶりが本気度の証かというと、ちゃんと返事をくれるからといって、本気で好きかどうかなんてわからない。忙しくてもLINEチェックおよび返信を誰に対してでも欠かさず行う人だっているかもしれない。返信をくれる=自分を本気で好き、というのはあまりに短絡的だと思う。逆に言えば、どんな言動も行動も、「心から好き」の証拠になんてならないし、相手の本当の気持ちが見えることはないのだから、相手が「好き」だと言葉にしているのならば割り切って「信じる」以外にない。たとえこの3つをきっちりやっている相手であっても、実は自分に本気じゃなくて「遊び」、ただの身体目当て、という可能性だってあり得るのだ。逆に、彼がどれ1つ当てはまらなかったとしても自分への気持ちは「本気で好き」なのかもしれない。それは、彼本人でなければわからない。

ちなみにこの記事では女は<マルチタスキングが得意>で<どんなに忙しくてもLINEをチェックして、ちょっとしたトイレ休憩でササっと返信するなど朝飯前>だとしているが、そんなわけない。千手観音か聖徳太子か。

「本気で好き」「夢中」な相手に、どういう行動・言動でその気持ちを示すかは人それぞれであり、テンプレ(マニュアル)に当てはめるのは、本来自由であるはずの恋愛を窮屈な人間関係に落とし込むことになる。仮に自分自身が彼の行動としてこの3つを求めているのであれば、「私を好きならカフェに行ってくれるでしょ」「辛い時は励ましてくれるはずだよね」「忙しくても見たらすぐ返信くれるでしょ」と、「本気で好きなら……」「恋愛とはこういうもの」を当てはめて押し付けるのではなく、「私はカフェに一緒に行きたい」「私は励ましてほしい」とあくまで自分の気持ちとして訴えたほうがよいのではないか。

最後、「Action speaks louder than words:行動は言葉よりも雄弁だ」という言葉を紹介して<これぐらい男の恋心を推し量る最良の方法はないのだ、彼が‟言うこと”ではなく、行動から気持ちを判断するようにしましょうね!>と締めくくっているのにはズッコケた。確かに口先だけで行動が伴っていないのは嫌だ。行動はとても大事だと思う。でも行動がどういう意図で行われているのか、という認識のズレが生じることを無視してはいけない。そういうズレを把握するために言葉のやり取りが必要なのではないか。もちろん言葉だって伝えたから、自分の本来の気持ちが正しく伝わるとは限らないけど、行動だけで伝わっていると思い込むのは誤解やトラブルの遠因だ。冒頭の昔話に戻せば、私が報・連・相するべきは女友達や男友達ではなくて、彼氏本人だった。本人の気持ちを聞かず、勝手な憶測で不安がったり断罪したりしている「タラレバ娘」だったわけである。

本来、恋愛は自由であるはずだ。もちろん人間関係である以上「相手の人権や自由を損害してはいけない(暴力や度を越えた束縛など)」ことは大前提だが、そのうえで「どんな関係性でいる」のかは、当人同士で考えて決めればいいことだ。ファッション雑誌とかインスタとかブログを見て「これが幸せな恋愛」と思い込まないでほしい。テンプレやマニュアルに沿って関係を築くより、自分たちがどうありたいか、どうしたいかを悩んだり考えたりすることが大事だし、楽しいと思う。スマホのおかげであらゆる人の恋愛模様(いいとこ見せだけど)を見られてしまう現在、恋愛でもつい人と比べてしまいがちかもしれないが、だからこそ恋愛記事には、マニュアルにとらわれるのではなく、目の前にいる相手及び自分の気持ちを見ることを進言してほしい。

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