姉ケ崎:ただ、そのマンションが1977年竣工だったんです。いろいろレクチャーを受けるなかで、やっぱり1981年6月以降に建築確認を受けた、新耐震基準の物件がいいなと思いまして。今は同じような環境の築浅物件を、田端で探しています。
ーー旧耐震基準の物件がすべて脆弱だともかぎらないと、コンサルタントの方もおっしゃっていました。築古でも、住宅インスペクション(住宅診断)を受けて堅牢性を調べてから、購入する手もありますよね。
どこを妥協するか
姉ケ崎:うーん。リノベーションした部屋に入れば新築同然なのですが、共用部分の築古独特のカビ臭い匂いが気になってしまいました。古い建物はオブジェとして愛でる分にはいいのかもしれませんが、私にとっては築浅の住まいを売って、さらに1,000万円単位の借金をして買うもの。今はまだ築古を買う割り切りはできないですね。ただ、内見をしたおかげで理想の物件のイメージが見えたので、後はどこで妥協するかのバランスだというのはわかっています。そして私の住まいを売却するタイミングも重要。バランスが見えて、タイミングが合えば、購入します!
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多数の物件を積極的に内見している姉ケ崎さん。多くの部屋を実際に見ることで、欲しいイメージがはっきりとしてきたようです。今は手持ちの住まいを売るための準備も、着々と進めているとのこと。
今後は姉ケ崎さんのケースを通して、不動産売却の仕組みについてもお知らせしていく予定です。特にシングル女性の場合、ライフスタイルが変わったときには、購入した物件を売却する可能性があるもの。姉ケ崎さんのように既に手持ちの物件がある人だけでなく、これから新しい物件を買う人にも注目してほしいトピックです。
(蜂谷智子)