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10代で「イケてる女子観」を固定化する『Rの法則』の罪深さ

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つまるところ、この番組はイケてる10代を過ごすための指南書、トリセツになろうとしているのだろうが、多感な10代に対して「イケてる人間とはこういうもの」と規定し、それを成し遂げるための方法を刷り込んでどうするんだ? と私は思うのだ。「モテ・オシャレ・友達多い・女子力高い・空気読める」といったイケてる女子像を固定化しているところに不安を覚える。そこから外れるティーン女子は、亜流?

現代社会が形成した価値観を、大人である番組制作側が素直に肯定してしまっていいのだろうか。そこはむしろ、10代に「自分はどうしたいのか?」と問いかけるべきところではないのか? なにより、特にコミュニケーション面でルールに則った正解をあっさり提示してしまうことが視聴者にとって良いのか。10代にいちいち考えたりクヨクヨウダウダ悩んだりする余地を与えないのって、すごーくヤバイことだと思うのだが。

「女子はかわいくありたい」「女子は男子にモテたい」「女子はダイエットしたい」の3つの前提に関しては、とりわけ露骨に繰り返される。10代のうちに、女子に生まれたからにはかわいくオシャレにスタイルよく料理上手でコミュニケーション能力高く(=女子力高く)なってモテたいよね!と、女らしさの固定概念をシャワーのように浴びせられて(どころかどっぷり浸かってしまって)、女子は「女子らしく」成長していく。20代、30代になってせっかく行動範囲や選択範囲が広がったのに、思春期に学習してしまった「女子はこうあるべき」思考から脱却できず、思春期同様の狭苦しい世界で生きている女性たちは、今もたくさんいる。

小さなことに悩んだり迷ったりイラついたり、時にそんな自分を持て余してしまう10代。わかりやすいトリセツがあれば、それに乗っかりたくなるなるものだろう。じゃあ、トリセツを用意して導いてあげよう、というのも親心のようなものかもしれない。けれど我が身を振り返ると、「モテとかキラキラとか、面倒くさ~」と感じつつ、周囲の空気を読んでちょっと頑張っていたあの頃。ルールに則ったりしなくて良かったのに、自分を抑圧していたと思う。自分の本音から目を逸らしちゃいけなかったよな、と自分の10代を振り返って私は思う。ティーンエージャーをターゲットにしたテレビ番組をやるのだったら、社会的に形成された価値観に合わせてうまくやっていく方法より、そこから自由になる道はないのか共に考える姿勢を求めたい。

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