
「女ひとり、家を買う。」Photo by Amanda B from Flickr
家が欲しいと思ってはいるけれど、具体的なステップに移せないという方も多いはず。実は“家を買い隊”も、回を重ねるごとに、アクティブなメンバーとそうでない人にはっきりと分かれてきました。そこでなかなか動けないメンバーに「なぜ、動けなくなってしまったのか?」を聞いてみたところ、次のような回答が得られました。
まりえ(36歳、年収約400万円)
「家探しをするのに、どのサイトを見ればよいのかがわからないんです。不動産の情報サイトはたくさんあるので、悩んでしまって……」
かおりん(34歳、年収約600万円)
「新築を希望していたのですが、金額や立地などの条件を考えると金額的に手が出なそう。中古マンションだけど素敵! と思える物件を見つけ出す時間も気力もなくて、前に進めません。また、一度内見を申し込むと、仲介業者のしつこい勧誘があるのではないかと不安です」
あい(43歳、貯蓄での購入を希望)
「家探しを依頼した仲介業者の役員が、脱税幇助で逮捕されたんです。真っ当な業者に依頼したいと思い、現在新たな仲介業者を探していますが、一度そういうことがあると慎重になってしまいます」
話を聞いてみると、物件の内見にたどり着く以前にハードルの高さを感じているようです。そこでアドバイザー不動産コンサルティング会社のさくら事務所による、今までのレクチャーから、無駄な時間を使わずに内見にたどり着くための“5つのステップ”をまとめました。忙しくて時間がない、精神的なハードルが高いなどの理由で最初の一歩が踏み出せない方、参考にしてください!
1 まず予算を決める!
マンションは世の中にあふれていますし、上を見ればキリがありません。まず自分が購入にあてられる予算を割り出しましょう。そのなかで探すようにすれば効率もよいですし、「本当はあの物件が欲しかったのにがっかり!」と心が折れる要素を減らすことができます。
ではどのように予算を決めればよいのか? 一番はファイナンシャル・プランナーに年収やライフスタイル、将来もらえるはずの退職金なども計算してもらい、住宅費を割り出すことです(ファイナンシャル・プランナーにコンサルティングを受けるのは、予算1万円ほどから可能だといわれています)。でも、それ以前の段階で負担が少ないざっとした金額をつかむなら、年収の4倍ぐらいを目安にしましょう(さくら事務所 田中歩さん)。
▼借りすぎで、日々の生活が回らないという人もいます。そうならないためにも詳しい記事をチェックして。
住宅購入の際ローンはいくらまで借りられるのか…「買ったあとにかかる出費」も忘れずに!
2 自分の希望をリストアップする
予算が決まったら、自分が家探しにおいて何を大切にしているのかを把握しましょう。立地なのか、それとも広さなのか、築浅にこだわるのか? 自分の譲れないものがわかっていれば、その他の要素で妥協することもできます。
多くの人が限られた予算のなかで家を探すのですから、完璧な家を手に入れるのは難しいものです。自分がこだわりたい要素の優先順位を決めましょう。
▼“家を買い隊”が所有するマンションを売る決心をした背景には、日当りへの強いこだわりがありました。
最大のこだわりは、日当たりのよさ! マンション購入希望のシングルマザーが内見で直面した現実
3 不動産を探す
いざ内見するための不動産を探す段階になると、多くの人は不動産情報サービスのウェブサイトを見るでしょう。しかし不動産情報サービスは多数あるので、「どのサイトを見ればよいのかわからない」という声をよく聞きます。確かに、迷いますよね!
でも実をいうと、どこでも情報のソースはほとんど同じなのです。不動産仲介業者は「レインズ(REINS)」という業界関係者用のサイトに掲載されている情報から、掲載物件をピックアップしています。「レインズ」は国土交通大臣から指定を受けた、不動産流通機構という団体が運営しているサイトで、個々の不動産仲介業者は広く購入者を募るために、自分の持っている不動産の情報を同サイトを通じて同業者に公開しているのです。
特定の不動産業者が占有している物件もありますが、割合としては少ないのが実状。ですから、各情報サービスで変わってくるのは、サイトの使い勝手の良さや、「レインズ」掲載物件から情報をセレクトするセンスです。
つまりは自分が使ってみてフィーリングの合う情報サイトを使えばよいということ。おススメは、幅広い情報を扱う大手サイトと、独自の目線で不動産情報をセレクトしている小規模な仲介会社のサイトを併用することです。
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