子供の“最初の1000日”を守れ――不利な環境にある子供への早期支援が必要な理由

【この記事のキーワード】

出産前・出産後・最初の1000日後、それぞれはどの程度重要なのか?

それでは一体、最初の1000日は、その後の教育状況にどれだけの影響を与えうるのでしょうか。

graph02

上の表は、低・中所得国での出生時体重・0-2歳間の体重増加・2-4歳間の体重増加と、その後の教育状況についてまとめたものです (Martorell 2010)。この表は、例えば出生時の体重が0.5キロ重い場合、教育年数が0.21年ほど延び、留年率が8%ほど減少することを示しています。それぞれの項目を見比べてみると、出生時の体重と0-2歳間の体重増加幅はその後の教育状況に大きな影響を与えるものの、2歳を過ぎてからの体重増加幅は前者と比べるとそれほど大きなものではなくなっていることがわかります。留年率が下がるということはそれだけしっかり学ぶことができているということを意味しますし、教育年数の増加はその後の所得にも影響を与えます。このため、栄養不良が引き起こす学力や教育水準の低下、つまり最初の1000日の影響は生涯続くと考えられます。

なお一つ特筆すべき点は、出生時の体重が軽い子供ほど、0-2歳間の体重増加の恩恵が大きいという点です。具体的には、最も軽く生まれた子供群と最も重く生まれた群を比較すると、0-2歳児間の体重増加の恩恵は、前者の間で後者の1.7倍ほどになります。つまり、支援の不行き届きにより母親の胎内にいる間の栄養状況が良くなかったとしても、出生後すぐから2歳になるまでの支援をすることが出来れば、リカバリーが可能だという点です。

1 2 3

あなたにオススメ

「子供の“最初の1000日”を守れ――不利な環境にある子供への早期支援が必要な理由」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。