
ミシェルオバマ公式ツイッターより
「オバマ大統領センターの可能性にワクワク。バラクと私は心から気にかけている諸問題を支援し続けます、女の子への教育も含めて」ミシェル・オバマ
米国時間の5月3日、「オバマ大統領センター」の建設計画が発表された。アメリカでは引退した大統領の多くが、その名を冠した図書館を建設する。実際には図書館以上の多機能を備えた施設で、オバマ夫妻の地元シカゴに建てられるセンターもバラク・オバマ大統領の功績をデータベース化したリサーチ図書館、博物館、教育スペース、講堂などを含む3つのビルの複合体、かつ周囲は大きな公園の一大センターとなる。
この発表会に夫バラクと共に参加した元ファーストレディ、ミシェル・オバマが、その日におこなったツイートが先のものである。このツイート、実はトランプ政権への挑戦状なのだった。
センター発表会に2日先立つ5月1日、トランプ政権はミシェルがファーストレディ時代に立ち上げた開発途上国の女生徒教育支援プログラム「Let Girls Learn」(女の子たちを学ばせよう)を即時停止するとの内部通知を出した、とCNNが報じた。職員への手紙には「”Let Girls Learn”の名称使用を停止せよ」とも書かれていたとされる。
「Let Girls Learn」はミシェルが2015年に始めた世界規模のプログラムだ。貧しい開発途上国では子供、特に女子の教育が阻害されている。政府に十分な教育資金が無いこと、女の子は家事や弟妹の世話、または家業の手伝いで学ぶ時間が無いことに加え、「女の子に教育は要らない」とする風習も根強い。
したがって「Let Girls Learn」は米国からの莫大な資金提供だけでなく、相手国の政府の承認を得た上で現地の風土を知る人材を育て、例えば女の子の両親に教育の必要性を説き、入学を承諾させることから始めなければならない大変なプロジェクトだ。ミシェルはこの活動に没頭し、ファーストレディ引退時にはアフリカ、中東、南米、アジアの計50カ国以上を対象に総額10億ドルの投資が実行/予定されていた。
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