社会

吉本芸人が集団強姦で解雇、『すべらない話』でレイプ未遂を笑う…セックスとレイプの違いを判別できない芸人たち

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 芸人は基本的にモテる。「カキタレ」(セックスフレンドのようなファン女性)が複数人いて当たり前、という文化がそこに存在し、ファンの女性も進んでカキタレに立候補する。しかしすべての一般女性がカキタレ志願者なわけでは当然ないという常識的なことを、芸人たちは忘れているのではないか。カキタレ文化に慣れ、合意かそうでないかの判断がつかなくなり、「一緒に飲んだんだから女側もヤるつもりでしょ」と誤解して犯罪行為に及んでしまうことがあるのかもしれない。

 それだけではない。昨年は東大や慶應大、千葉大学の医学生など「エリート」と呼ばれる学生たちによる集団暴行事件が相次いだが、東大の事件では女性の胸に高温のカップ麺を落としたり、背中を強くたたくなど女性をモノのように扱う様が報道された。Tに対しても、被害者女性は「女性を奢ってもらうための道具としか考えていない」と語っている。女性をモノ、ツールとして見なし、ひとりの人間として見られなくなっているのではないか。「モノ」だから、合意も何も関係ない、と考えているふしがないだろうか。

 今回告発対象となった芸人たちは無名の男たちだが、テレビで人気者として振る舞い高い知名度を誇る芸人たちも、果たして例外と言えるかはわからない。2010年放送の『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)で千原ジュニアが披露した「木村祐一が凍った鶏肉を投げた話」は、集団強姦事件を連想させるものだった。その“すべらない話”はこうだ。千原・木村・ある女性の3人で食事をし、夜も更けて木村の自宅へ行った。木村のマンションへ着き、木村と女性だけが個室に入った。しかしゴソゴソと物音が聞こえたと思ったら「ばーっと女性が出てきて、『私はそんなつもりで来たんじゃない』と」言い、ハイヒールを履いて帰ろうとしている。千原は「これはキム兄キレてるぞ」と思った。すると木村は無表情・無言で冷凍庫から「カッチカチの鶏肉」を取り出し、床を滑らすように女性めがけて投げた。「玄関を鶏肉がココココココココーンって」「女の子焦ってもうてハイヒールがなっかなか入んないんですよ」と笑う千原。女性は無事に退散できたが、木村はマンションの共用廊下まで女性を追いかけてまた鶏肉を投げつけ、なかなかエレベーターが到着せず非常階段で外に出ようとする女性に再び鶏肉を投げつけ、凍った鶏肉が階段を「カカカーンって」落ちていったという。女性の心境を想像してみれば、どれだけの恐怖だったか。

 木村と女性が2人きりで、深夜に自宅訪問したわけではない。千原も一緒にいた。常識的に考えれば、女性側は「2人きりではないのだから、彼は性行為をするつもりではないだろう」と思うのではないだろうか。しかし木村は女性と性行為をしようとしており、千原も「それが普通」と考えていた。千原は「夜中も1時2時ですよ、そんなつもりじゃない言われたって、いやいやそれ以外何があるんですか、お互い大人でしょ」と発言している。大人だからこそ自制すべきでは? さらに千原に関して言えば、これを<悪いことだ>と認識していた可能性もある。何度も「10年以上前のことですから、時効です」と繰り返していたのだ。にもかかわらずテレビで笑えるネタとして明かしたのは、<女性に凍った鶏肉を投げつけたことは悪い>かもしれないと認識しているが、無理やり性行為をしようとしたことについては<悪い>と思っていない、つまりこれをレイプ未遂だとはちっとも思っていないということだろう。

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