社会

相次ぐ線路飛び降り逃走 逮捕者のひとり『痴漢冤罪ではなかった』男が公判で述べた『飛び降りた理由』

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 執行猶予が明けたばかりの痴漢行為であり、すでに同種の罰金前科が2件あることから今回は実刑の可能性も高い。それが分かっていて、なぜ痴漢行為に及んだのかと検察官に尋ねられ、福島被告はこう答えた。

……自分、痴漢やれば、こういう状況、なること分かってて、それでもそういう行動とってしまいました」

「私からも少しだけ聞きますね」と裁判官からの質問が始まる。だが「少しだけ」では終わらないのはこれもよくあることだ。

裁判官「前科が2つあって、今回の裁判。これまであなたが痴漢をしたのは3回で全部なんですか?」

福島被告「………そうです」

裁判官「3回やって、全部見つかって捕まったんですか?」

福島被告「………

裁判官「そういうことですよね? やって、見つからなかったこと、1回もなかったんですか? 痴漢をした時は毎回、必ず見つかって捕まった、と」

福島被告「はい」

裁判官「発覚しなかったことはなかった?」

福島被告「はい」

 発覚した以外にも痴漢を働いたことがあるのではないかという質問が繰り返されたが、福島被告はそれを認めることはなかった。また、調書では「手の甲で触った」というが、起訴状や被害者の調書では「手のひらで包み込むように触り撫でた」とあり、言い分が食い違っている。これについても裁判官が問いただしたところ、

福島被告「電車が……着くか着かないくらいに……手のひらになった……と思います」

裁判官「両手とも?」

福島被告「……あまりよく覚えていないんですが、もしかしたら駅に着く手前で両手になったかもしれません」

裁判官「被害者は手のひらだと言っている、そういうならそうかも、と?」

福島被告「はい」

 記憶としては手のひらになったこともある、という認識のようだ。

裁判官「朝の電車で競艇に行くつもりだったんですよね」

福島被告「はい」

裁判官「この時間の電車は危ないなと当時考えなかった?」

福島被告「……混んでる電車に乗ったの間違いと思います」

裁判官「乗る前からわかりますよね。仕事でもないのに無理して行かず、別の時間に、とは考えなかった?」

福島被告「……そういうこと、あまり考えなかった

裁判官「そういうのも場合によってはお医者さんに見てもらう必要があるとは分かりますか?」

福島被告「……自分で治せると思っています」

 425日の江戸川競艇場では『ゴールデンカップ』が開かれていた。1R目の場外締切予定時刻は1112分。8時すぎにアパート最寄りの駅から電車に乗るとして、江戸川競艇場までは(Googleマップによると)1時間20分ほど。遅くとも9時半には到着する。本場開門時刻は10時だった。早めに行って門の前で待つつもりだったのだろうか。

 福島被告には懲役6月が求刑され、弁護人は「同種前科は9年も前」であることなどを理由に寛大な判決を求め、結審した。判決は翌週、言い渡される。

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