金子恵美議員ベビーカー押して通勤は「全国の働くママのため」じゃなく「自民党のため」

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そりゃもちろん、政治家には一般国民の諸々の苦労を把握・理解し、苦労を減らしていけるように導いてほしいとは思いますけど、別に同等の苦労をしてほしいわけじゃありません。むしろ今回の件で、「世論を気にして、育児で必要性のない苦労を課す」という図式がまかり通ってしまったことを、私は心底憂えています。この国全体を覆っている“育児で楽することを許さない風潮”……いえ、これは育児に限ったことではありませんね。利便性を求めると「贅沢だ」と叩くような病気が今、国内で蔓延してはいないでしょうか。先日から問題視され議論されているバニラエア事件にも根底で通じているように思います。

金子議員に批判的な東国原英夫氏は630日付のツイッターでこのように綴りました。

『③金子議員が、朝、赤坂~永田町をベビーカーを押して一生懸命通勤する姿を見て、道行く人々は心の中で「頑張れ」とエールを送るに違いない。そして、全国の働くママ達の励みになるに違いない。そうやって、政治は人々の信頼を得て行くものなのだ。(原文ママ)』

果たして人々は政治家にそういうことを頑張ってほしいのでしょうか? 庶民感情を逆なでしないためのパフォーマンスとして赤坂~永田町でベビーカーを押すより、目下の課題として待機児童問題を今すぐ何とかしてほしいんじゃないでしょうか? 自民党が今やるべきことは、育児中の女性議員に苦労を課すことではありません。与党支持率が下がっているとはいえ、そんな保身パフォーマンスは無意味です。

金子議員自身も、彼女の本意かどうかはわかりませんが、「公用車ではなくベビーカーで」と選択してしまった。これは彼女が“全国の働くママたちの励みになるべく”選択したことではなく、“自民党のために”選択したことですよね。立場上、そう言わざるを得なかったであろうことは明白ですが、彼女には政治家として「育児中の親に、わざわざしなくていい苦労を負わせるべきじゃない」と言ってほしかったと思います。正当な権利を主張して、闘ってもらいたかった。正しいことを主張せず、党内の空気を読むことを優先する政治家を国民は支持していけるのか? という疑問もあります。

せっかく注目を集めたこの機会。どんな立場にいても、しかるべき権利は主張するし責任は果たす、そこで空気を読む必要はないんだ、という姿を見せてほしいところでした。残念です。

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