社会

男性も家に帰りたいんじゃないですか? ワンオペ育児にならざるを得ない社会から、子育てを許容する社会へ

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男親の意識が低いわけじゃない

ただ、男性側の育児・家事に対する意識自体は、もはや膠着状態ではないはずです。2014年の内閣府調査「女性の活躍推進に関する世論調査」では、『夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に対する意識』について、2029歳男性の53%、3039歳男性の50.6%が「反対」「どちらかといえば反対」と回答。『男性が家事・育児を行うことについてのイメージ』については、2029歳男性の62%、3039歳男性の57.6%が「子どもによい影響を与える」と、2029歳男性の64%、3039歳男性の63.5%が「男性も家事・育児を行うことは当然である」と回答しているのです。また、『男性の柔軟な働き方についての意識』については、2029歳男性の59%、3039歳男性の60%が「育児・介護のための休暇を取得する」と回答しています。

7割近くの男性が「夫が家事育児をするのは当たり前」 社会通念は変わりつつある。制度を変えるのは今だ

2016年度の内閣府調査「男女共同参画社会に関する世論調査」でも、2年前と同じく『夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に対する意識』についての項目があり、これに2029歳男性の56.5%、3039歳男性の58.8%が「反対」「どちらかといえば反対」と回答。2年前よりも、やや増えています。『男性が家事、子育て、介護、地域活動に積極的に参加するために必要なこと』については、2029歳男性の68.5%、3039歳男性の52.5%が「夫婦や家族間でのコミュニケーションをよくはかること」、2029歳男性の62.2%、3039歳男性の73.2%が「男性による家事・育児などについて、職場における上司や周囲の理解を進めること」、2029歳男性の56.2%、3039歳男性の61%が「社会の中で、男性による家事・育児などについても、その評価を高めること」と回答しています。

男性も「家庭内の労働は女の仕事だ」なんて思っていないはずです。しかしながら、2016年度の男性の育児休業取得率は3.16%。男性の家事・育児に対する意識自体は高まっているけれど、じゃあ実際に男性が積極的に参加できるのかといえば難しい現状が窺えます。ちなみに、厚生労働省での男性職員の育児休業取得率は、昨年度暫定値で34.6%と、民間と比較すれば驚異的な結果です。

それでも「家庭の事情」を担うのは女親、という現状の打破

たとえ育休とか時短勤務が取得できなくても、可能な限り家事・育児に参加している男性もいるでしょう。私の子供が通う保育園では、父親による子供の“送り”はたいして珍しくない光景です。保育園自体、両親の通勤含めた労働時間の長さによって預かる子供の保育時間が決まるので、母親より父親の出勤時間が遅ければ、朝は父親が子供を保育園に送ることになります。しかし、朝の送りは父親と母親ほぼ半々だけど、迎えとなると8割方母親。時短勤務率や残業パス率は圧倒的に母親が高いことが窺えてしまいます。

また、私の子のクラスでは、保護者の連絡先リストに載っているのは例外なく母親の携帯電話番号・メアド・LINE IDで、保護者会とか保育説明会もやっぱり母親のみの参加率が高いです。夏祭りとか運動会の行事には両親そろって(プラス祖父母も)参加する家庭が増えますが、平日日中に開催されることが多い保護者会や面談などの出席はおおむね、母親が仕事を休んだり早退したりして対応しているのです。

家庭の事情で仕事を休んだり、早退したりするのは「肩身が狭い」という母親の声もよく聞きます。父親も「そんなの肩身が狭くて出来ない」と思うがゆえに実行出来ないのかもしれませんが、それは女性も同じなのです。だから痛み分けをしましょう、というのもおかしな話で、「家庭の事情を仕事に反映させるのは肩身が狭い」という社会通念を、見直していくべき時が来ているのだと思います。現役子育て世帯だけで解決できる問題ではありません。ワンオペではなく夫婦で共に育てていけるよう、社会全体が子育てを許容することが今、求められています。

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