「男はみんな5歳児である」と蔑まれつつ容認される男性の生き方と、耐え忍び母性愛を与える女性の生き方

【この記事のキーワード】

母性愛で男を支えることこそが「女性の輝き方」!?

 男性嫌悪など潜んでない、と仮定して素直に読めば読んだで、背筋が凍りつく。女性は男性の心と自信と夢とロマンを満たすためにのみ、存在しているのか。ここまで男性をお膳たてするのに奔走しなければならないなんて、女性の人生に主導権も何もあったものじゃない。女性はどこでエネルギーを補給しストレスを発散すればいいのだ。女性だけ自分の内側から無限にエネルギーが迸るのか。嗚呼、聖母たちのララバイ。

 そして著者は、男性が<どんなに年齢を重ねようと、一生5歳児であることは変わりません>と断言したうえで、まだまだトンデモない持論をぶっ続ける。

しかし、5歳児にもレベルがあります。(中略)。目の前の5歳児が、会社でも友人の中でも、後輩からも先輩からも、男性からも女性からも、憧れられるようなベストオブ5歳児にするかは、あなたの関わり方次第です

そんな難しいことじゃありません。自分の中の母性愛に気づき、発揮するだけです

私はこの母性愛こそが、これからの社会をよくすると思っています

女性が力を発揮し、社会をリードする時代というのは、女性が男性のようなリーダーになって社会を引っ張っていくことではなく、女性一人ひとりが本来持っている力を発揮することで、社会全体に愛が循環し、幸せが充満していく時代ということ

男性が力を最大限に発揮し、子どもたちが希望を持って元気に生命を育み、女性がキラキラ輝く社会。そのためにまず、男性はみんな5歳児だと思って、広い心で関わっていきましょう。5歳児が満たされれば、次はあなたが満たしてもらう番です。そのためにはまず、女性から男性を満たしてあげるところからスタートしてください。これが、女性が美しくなれて、心が満たされて、輝ける方法「周りを輝かせて、自分も輝く」生き方です

 現政権も大喜びしそうな素敵な女性像ですね!!!!

 もう開いた口が塞がらない。あえて炎上を狙って書いたとしか思えないほどである。

 しかしこのような「母性愛」を本気で、素晴らしいものであり女性のあるべき姿だと考える人も実際にはうようよいるわけで。男はみんな子供っぽくて女より精神年齢が低いから、だから女がうまくやれよ、という恋愛クソバイスは毎日量産されているし、雑誌やテレビなどマスメディアを通じて垂れ流されてもいる。それこそが賢い女の生き方だ、と。

 男性は、自信にみなぎっていて、果敢なく能力を発揮し、その一方で夢やロマンも忘れないのが望ましくて、そんな男性を支え輝かせる女性は、優しく賢く美しく、責任感を持ち、キラキラ輝いているのが望ましいとされる。日本で生きる男女両方の「こうあるべき像」がひしひしと伝わってくる。息苦しいにもほどがある。というわけで、この著者は炎上狙いではなく、素で「よかれと思って」書いているのだろうと結論付けられる。

 さらにTwitterでは成蹊大学教授の塩澤一洋氏が「いつも女子学生たちに伝えている『男はみんな永遠に子ども』という発想が、女性の立場から書かれていて面白い」とツイートしていて、マ、マジかよ……と血の気が引いた。10代後半~20代前半の女子学生に「男はみんな永遠に子ども」と伝えることが、彼女たちにどんなメリットをもたらすというのか。聖母化することで女性は何を失い、何を得るのか。あなたがたは考えたことがあるのですかと問いたい。そして「男性」である塩澤教授は、「5歳児」扱いされることに一切の違和感を覚えないのだろうか。母性愛に甘やかされる人生はさぞ生きやすいだろうが、代償としてここまで「バカで幼稚」と酷評されているわけで、男性たちよ、それでいいのか? 山より高いプライドはどこへ行った。

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