政治・社会

医学部OBらの集団準強姦 被告人質問で主犯格が語った「ゲーム」という名の性暴力

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「どうして盛り上がるとセックスできると思うんですか?」

 質問者が検察官に替わった。検察官が、淡々と矛盾を突いていく。以下はほんの一部であるがこのようなやり取りが続けられた。

検察官「写真を示します、このときまさにBさんとセックスしようとしていた時ですね。下の方にあなたの足が写っていて、真ん中に陰茎が写っていますがあなたのですか?」

上西被告「はい」

検察官「勃起していない状態なんですか?」

上西被告「はい……

検察官「Cさんとのセックスは合意の上だったと逮捕直後は言っていましたね。なぜそういうことを言っていたんですか?」

上西被告「正当化しようと都合の良い考え方をしていました」

検察官「Aさんについて。事前にY(別の男)との間でLINEをやりとりしていますね。『やれるかどうかマジわかんないよ、でもやる系でいくよ』。まず『やれるかどうかマジわかんないよ』とはどういう意味ですか?」

上西被告「合意の上でセックスができるかわからないという意味です」

検察官「では『でもやる系でいくよ』とは?」

上西被告「クラブで口説く雰囲気を出すということです、音楽もクラブでかかっているようなものをかけて」

検察官「最初の『やれるかどうか』はセックスのことなんですよね。でも『やる系』はセックスではない、そうなんですか?」

上西被告「クラブで口説く雰囲気……

検察官「Dさんについて。写真にはDさんが下半身裸で両足を開いてあなたがそこに体を入れようとしている状況が写っていますね。覆いかぶさるとDさんが頭を上げて気づいた様子をしたと。あなたはどんな動きをした?」

上西被告「うつ伏せになり、顔を隠しました」

検察官「Dさんはセックスを嫌がると当時のあなたは理解していたんですか?」

上西被告「はい……

検察官「この4件の事件の期間、あなた交際している人がいましたね」

上西被告「……はい」

検察官「どうして他の女性と?」

上西被告「……………性欲抑えられなかった」

 上西被告は他の男性の友人らとともに、部屋に女性を招いて飲み会をしていたがその際に『ゲーム』をしていたという。負けると男性が「小さなグラスに入った透明なお酒」ウォッカを飲み、女性は赤ワインを飲むというものだ。だが時に、ウォッカの瓶にはただの水を入れていたことも認めている。

 また、弁護人から検察官の質問に対して異議が出た箇所があった。上西被告の『上記以外で逮捕された件』についてだ。

検察官「同じように女性に酒を飲ませてセックスして逮捕されることはなかったですか? それは示談が成立していますか?」

上西被告「………黙秘します」

 裁判官からの質問では、女性の左陪席裁判官が、ものすごい早口で畳み掛けるように質問をぶつけていた。特に『ゲーム』についてである。上西被告はこのゲームについて「ゲームをしたら盛り上がる」という認識を持っていたことを先に語っていたのだが、事前のLINEで「ゲームまで盛り上げて」という記述があった。これについて「ゲームをしたら盛り上がるという認識ではなかったのではないか?」という質問だ。

上西被告「そうですね、またゲームかと思う人もいると思います、ゲームと同時に盛り下がる場合もありますが、参加して楽しい雰囲気ができると思っていました」

左陪席裁判官「またゲームかと思う人もいると思う、と思っていたのにゲームをすれば盛り上がると思っていたんですか!?

上西被告「そうですね」

左陪席裁判官「どうして盛り上がるとセックスできると思うんですか?」

上西被告「人同士の掛け合いある程度会話が生まれて緊張が解けて距離が近づくと当時は信じていました」

左陪席裁判官「何杯もワインを飲ませるんですよね。飲みたくない人にとっては強制的なんじゃないですか?」

上西被告「チェイサーとしての水は渡していました」

左陪席裁判官「中には弱い人もいますよね。Cさんもそうでしたよね。つぶれることぐらいわかるんじゃないですか?」

上西被告「でも…………つぶれるとは…………

 15時から始まった公判は17時を超えても続き、1722分にようやく閉廷した。この被告人質問の前に行われた実父の証人尋問によると、一連の事件で支払った示談金は合計で700万円で、それは実父が払っているという。「一生かけて支払います」と上西被告は涙ながらに語っていた。8月に、論告弁論が行われる。

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