女性のワキ汗問題で無印良品もあわや「炎上」 女性向け商品のPRで「女は人間である」という前提が抜けがちなこと

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 本文中、女性に強迫観念を刷り込み、「脅し」たり「煽」ったりしているような意図は見受けられない。しかし、こうしたツイートひとつにも過敏に反応したくなってしまうほど、今の社会には強迫観念を煽るタイプの広告が普通に流されていることが「炎上」の背景にあるだろう。企業のCMPR動画の炎上も後を絶たない。

 「女性はきれいでいたい」「そもそも女性はきれいな生き物」という前提で、「女性をもっときれいにするお手伝いをします♡」と謳った、表向き親切な、けれどその実は女性を脅しているCMや広告はこれでもかというくらいに量産され、巷に溢れ返っている。もはや代理店など制作側も、女性向けCMや広告とは「そういうもの」だと捉えて、何の疑いも持たずにいるのではないかとすら思える。

 その根本に、「女性は男性よりも清潔できれいな生き物」と、妙に女性を神聖化する風潮があるように思えてならない。男性と同じ人間であるにもかかわらず、肌がきめ細かくて、体毛が薄くて、不快な臭いや汗の出ない存在として成立させるべく、様々な美容商材が売られていないだろうか。そんなのはファンタジーだ。現実を見てほしい。

 いついかなる時もきれいでいたいのが女性、きれいでいるべきなのが女性、っていうか女性っていつでもきれいでしょ、汗かかなくてムダ毛なくて体重は40キロ台で……。このファンタジー、女性にハッキリ迷惑をかけている。身長150cm以下の女性もいれば170cm以上の女性もいて、体重40キロ以下の女性もいれば60キロの女性もいるし、汗はみんなかくし毛もみんな生えるし歯を磨かなければ口は臭いし風呂に入らなければ全身臭い。そういえば私は高1のとき、担当していた委員会の関係で身体測定の結果(2クラス分)を見る機会があったのだけれど、40キロ台の女子は3分の1もいなかった。これが現実の人間である。

 「女性はきれいな生き物」というのは、思い込みであり、刷り込みだ。これによって男女ともに視野が狭められ、複数のトラブル(過剰なやせ願望やダイエットや摂食障害やハラスメント)も招く。「きれいでない女性は女扱いしなくていい」にもつながっていくだろう。「女性はきれいな生き物」という刷り込みがどれだけ人を生きづらくさせているのか、女性向け商品を売る企業がまず、大真面目に考えるべきであろう。

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