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NY地下鉄:ベビーカーに親切、でも車両内でフライドチキンにかぶりつくニューヨーカーの生態と、アメリカの「社会意識」

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クレイジー・ニューヨーカー

 ニューヨークの地下鉄客はクレイジーでもある。毎年1月に「ノー・パンツ・デイ」があり、この日、多くのニューヨーカーが文字通りパンツ(ズボン)を履かずに地下鉄に乗る。極寒の折、上半身はダウンジャケットだが、下半身は男性ならボクサーショーツやブリーフ、女性はビキニやTバックで地下鉄に乗り込むのである。理由は特にない。単に楽しいからやるのである。

 「犬を地下鉄に乗せる際は『コンテイナー』に入れること」というルールがある。以前よりそれがマナーだったのだが、徐々にリードでつないだだけの犬を連れ込む人が増えたため、今年6月に徹底通告がなされた。コンテイナーとは「入れ物」を意味し、この場合は犬用のケージを指す……はずだった。

 しかし犬、特に大型犬をケージに入れると重くなり過ぎ、地下鉄への持ち込みは事実上、不可能となる。そこで片時もペットと離れたくない愛犬家たちは「コンテイナー」=「バッグ」と解釈した。その結果が以下である。

https://www.rover.com/blog/nyc-subway-dogs-fs/

触る痴漢より、見せる痴漢

 アメリカでは日本のように「痴漢」が大きな話題とならない。痴漢がいないわけではないが、国全体が車社会であり、日本のように混んだ電車で通勤通学する都市がほとんどないためだ。だがニューヨークは、アメリカで数少ない地下鉄都市なのである。

 それでも地下鉄での痴漢の数は日本に比べると格段に少ないように感じる。

 時々、被害者の女性が犯人をスマホで撮影し、ネットにアップしているが、多くの場合、「触られた」ではなく、「犯人が自分の局部を見せた」「マスターベーションしていた」だ。写真はメディアに流れ、ニュースサイトにアップされる。記事の最後にはNYPD(ニューヨーク市警)への通報番号が記されている。「冤罪」を憂慮する声は出ない。

 ニューヨークの地下鉄も路線と時間帯によっては日本並みに混むが、全体的には日本に比べると空いているといえる。お互いの身体が身動きできないほどに密着する機会が少なく、しかし第三者の視界からは外れる適度な距離ができ、触るより見せる輩が出るのかもしれない(自己主張をしたがるアメリカ型痴漢ということか)。または、触られた場合はお互いに接近し過ぎていて写真が撮りにくいのかもしれない。

 つい先日、めずらしく「自分の局部を女性に押し付けた」痴漢のニュースがあった。 被害にあった女性は、なんと非番の警官であった。いったんはもみ合いになるも、犯人はなんとか逃げおおせた。しかし駅の外に設置されていた監視カメラにはっきり全身像が映されており、メディアに流れた。逮捕は時間の問題であろう。

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