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弁護士の佐藤正子です。連載2回目にして「夫婦間の家事分担の問題」という大きいテーマを取り上げます。……実際、毎日これがテーマのような日々なんです。
民法第752条では、夫婦は、互いに「協力」し、「扶助」(ふじょ)しなければならないとされています。要は相互に支え合うことが必要とされているんですね。
でも、どう支え合うかは夫婦によって違うと思います。夫婦共働きの家庭もあれば、夫は稼いで、妻は家事育児をするという家庭もあるでしょう。どちらもそれぞれの方法で仕事を分担し、支え合うことになります。
ただ、仕事には休みがあるのにも関わらず、家事や育児にも休みが必要だということは忘れられがちです。
仕事と違って家事や育児はなかなかまとまって休みを取ることができません。特に育児は「いきものがかり」です。いきものをほったらかすわけにはいきません。泣き叫ぶ子どもを横目に「今日は休みだから」と放っておけないのです。私自身、子どもが生まれてからは、「やっぱり育児全てを妻がひとりでずっとやるのはしんどいよね」と実感しているところです。それに家族全員が常に健康でいられるわけではありません。お父さんがうつ病になって働けないときもあります。お母さんだって風邪を引くし、おなかを壊すし、熱を出すんです!(子どもからうつされるので避けられない… #つらい)
だからこそ、夫婦でどう助け合うかを話し合う必要があります。地道で面倒ですよね。わかります。最近、「男は5歳児と思え」という記事がネットで話題になりました。昔から「夫は手のかかる長男だ」という言い方もされています。はっきりいって私は一生長男のお世話をして生きていくのはいやです。自分の息子とは結婚しません。なにより、私は毎日(できれば)笑顔の多い家庭で過ごしたいし、自分ばっかりたいへんなのに、それをおくびにも出さず笑顔で過ごせるほど人間もできてないし、体力もありません。ですから夫とは常にお互い様、できるだけ公平な分担をしたいと考えています。