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常に女性の新しい生き方を伝えてくれる女優・山口智子。あの潔さは一体どこから生まれてくるのだろうか

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フジテレビ公式動画配信サービス・FOD『29歳のクリスマス』視聴ページより

フジテレビ公式動画配信サービス・FOD『29歳のクリスマス』視聴ページより

 その後は、姑とガチンコ勝負をする長男の嫁役など、本来の天真爛漫なイメージに沿った役を演じ、『29歳のクリスマス』(フジテレビ系・1994年)へ。アパレル会社でパワハラに合い、パブの店長になった矢吹典子(山口)。一軒家で親友の彩(松下由樹)と友達の賢(柳葉敏郎)と共同生活をしながら、すべてにおいて全力投球でぶつかって行くのが典子でした。かつては不倫を経験、29歳の誕生日には彼氏に振られてしまうなど、結婚のプレッシャーと戦う等身大の女性像を赤裸々に描いた作品です。

 私は死ぬほどテレビドラマをチェックしておりますが、「一番好きな作品は?」と聞かれたらこの作品を挙げるほどお気に入り。「大人になったらこういう生き方をするんだ!」と毎週、一喜一憂していたものです。

 CMに切り替わる前には、「なんてこった なんてこった! なんてこった!!」など直前のシーンを象徴する文字がバン! と映し出されるバラエティのような演出。これも当時は斬新でした。

 ドラマはその時代の女性の生き方を反映します。20年前は、30歳に差し掛かる時が女性の転機とされ、それを映し出したのが『29歳のクリスマス』。10年前に「アラフォー」という言葉を浸透させた天海祐希主演『金曜ドラマ・Around40 〜注文の多いオンナたち〜』(TBS系・2008年)では40歳が転機に。そして、昨年放送の鈴木保奈美主演『ノンママ白書』(東海テレビ、フジテレビ系)では、いよいよ50歳前後の女性にフォーカスが当たりました。

 私が子どもの頃、40代女性とは、第一線からは退いた初老のようなイメージだったのに、今や50代もキラキラと綺麗に輝く2017年。勘弁して欲しいような、女としてチャンスが広がったような。

 話を再度山口さんへ戻しましょう。『29歳のクリスマス』で爽快で男前な女性像作りに成功した山口さんは、『ロングバケーション』(フジテレビ系・1996年)へ。仕事も男もなくした30歳の女性が懸命に生きる姿に、多くの女性が共感しました(ロングバケーション』の詳細はこちら )。

『ロングバケーション』ポニーキャニオン

『ロングバケーション』ポニーキャニオン

 そして、この作品を最後に、近年まで女優業を縮小していたのです。

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