山口智子さんは、いつも良い意味で、私たちを裏切ってくれる女優さんだと思います。女性の新しい生き方をドラマを通して提示したこともそうですが、プライベートも常に潔かったのが山口さんです。
山口さんが結婚した当時は、綺麗に着飾って金屏風の前に座り、薬指にはめた指輪を見せる会見が主流だったのに、彼女は唐沢さんと黒のパンツスーツで登場し、椅子に座らず立ったまま、指輪をはめてすらいないという、異例の会見でした。
仕事のペースを緩めたことで、世間は「子作りでは?」なんて予想が飛び交いましたが、最近の女性誌インタビューでは「そもそも子作りをする気はなかった」と話しています。このところ仕事量が増えたことで「夫婦の不仲説」も囁かれましたが、彼女はそれも一蹴。今も仲良しであることを夫婦揃って話しています。
女性は、そこそこ働いて、結婚して、子どもを産む。“その生き方が当たり前なのではなく、もっと選択肢があるんだ”ということを山口さんはあの広い背中で語っているのではないでしょうか。そしてまた、女性たちは彼女の生き方に共感して、目が離せなくなるのです。