“月9のトレンディドラマはラブストーリーでドラマティックに★”が主流だった時代にスタートしたファミリードラマ『ひとつ屋根の下』。両親の死後、バラバラに別れてしまった6人兄弟が、長男・柏木達也(江口)の呼びかけにより再び暮らすように。小さな一軒家で起こる家族の事件を“あんちゃん”が解決して行くのです。
一世を風靡したあんちゃんの名セリフは「そこに愛はあんのかい?」。熱く、優しく、涙もろい。恋をしようとするといつも上手くいきません。そんな寅さんのような人情味溢れる長男が全力でぶつかっていく姿に日本中が号泣しました。兄弟愛どころか家族の関係性さえも希薄になってきていた日本社会にとっては、ある意味、衝撃作でもありましたね。そして、当時の同局連ドラ史上最高の視聴率37.8%を叩き出したのです。
昨年放送の尾野真千子さん主演連ドラ『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)にて、久しぶりに人のいい、子どもに全力で向き合うの父親役を熱演した江口さん。あんちゃんを彷彿させる役柄に、軽く興奮を覚えたものです。