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子育て中の手抜きファッションを「大目に見てもらう」? 「VERY」が提案する自由なオシャレとは

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お母さんマインドは苦しいという前提

 あるいは、子供を持つことで絶えず「お母さん」であることを求め続けられる読者たちに、オシャレをすることでお母さんマインドから自由になってみよう! と提案しているのかもしれません。でも、それはつまり「お母さんマインド」は当該女性にとって時に苦しいものだという前提が存在しています。なぜ、「お母さんマインド」は辛く、苦しいのでしょうか?周囲が、社会が、あるいは自分自身が、お母さんはこうあるべきというプレッシャーをかけているからではないでしょうか。

 「VERY」はそのプレッシャーを疑問視しないどころか、「お母さんはこうあるべき」を強める方向性に走っていると思います。仕事を持っていても、家族の健康を気遣った手作り料理をこしらえ、子供の教育に情熱を注ぎ、夫(イケダン)の良きパートナーであり美しい妻でい続け、ほのかな色気もある……って、それはとっても魅力的な女性だとは思いますが、ハードルを上げすぎではないでしょうか。

 一方で同特集の最後に、デザイナーの島田順子さんのインタビュー記事があります。島田さんは「いつもきちんとしてなきゃダメ、そんなにいい子である必要あるかしら?」と語り始め、生後半年の娘の子守を頼めた夜は「ナイトクラブで躍りまくったときもあったわよ(笑)」と若い時代を懐かしみ、「何を着ていようが、どんなスタイルで歩こうが、母親であることには違いはないでしょ」と今の若い母親世代を鼓舞します。それならば、何を着ていようが、どんなスタイルで歩こうが、つまり手抜きファッションでも化粧や髪が整っていない状態の日も“子育てを言い訳に、大目に見てもらう”なんて縮こまる必要は全くないですよね。高額の広告をメインにした雑誌という媒体と、「自由なファッションの提案」は両立が難しいかもしれませんが、もっとも売れている雑誌「VERY」だからこその挑戦を見てみたい気がします。

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