連載

死んだ友人から受け取った『寄木細工の秘密箱』に隠されていた恨みの正体

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 ここ数年の友人との関係は、トピ主が再就職し育児と仕事に追われ余裕がなくなったことで、メールでの連絡だったり、他の友人も交えての食事会でたまに会うぐらいになっていたのだという。とはいっても、やはり仲の良かった(とトピ主は思っていた)友人にずっと恨まれていたとわかったことは辛いし寂しいようだ。また、

「私は霊的なことや呪い等はあまり信じていませんでしたが母の病気や夫の怪我 他にもいろいろな不幸が重なってしまいもしかして本当に友人の恨みがと悩んでいますが誰にも相談出来ずにいます。
最近自宅に嫌がらせをされるようになったこともあって常に気を張っている状態です。(自転車の前カゴを壊される、雨でもないのに郵便物がずぶ濡れ等)
私はいろいろありすぎて不安定になっているだけなのでしょうか?」

 家族の病気や怪我に加えて自宅の嫌がらせも続き、トピ主は恐怖を感じているようだ。レスではトピ文の手紙に関するものが多いが、中にこんなものがあった。

>自転車の前カゴを壊される、雨でもないのに郵便物がずぶ濡れ
いやいやいや、これは事件ですよ! 呪いだの気の迷いではありません。ひょっとすると夫氏の怪我も偶発的な事故ではないかも知れません。
安易に容疑者を推定する愚は犯したくありませんが、亡くなった友人のそうした恨みつらみを知っている(聞かされていた)人が、恵まれないまま他界した故人に同情するあまりの仕業である可能性は無いとはいえません。
万一、そういうことであるならば、遺品『綺麗な寄木細工の秘密箱』だって本当に友人からのメッセージではない筈です。ならば『事件』の大事な『証拠物』です。きちんと保管しておかなくてはなりません。
供養だかお炊き上げだか知りませんが、燃やしてしまえのレスが幾つもあって吃驚仰天。真犯人が呪い云々を多少なりとも信じる心情によるこうした処理=証拠隠滅を狙っていたとしたら本当に恐ろしいことです」

 なんだかコメントもミステリーっぽくなってきた。この手紙は友人のメッセージではないのでは? と根本からの疑問である。筆者もそれちょっと思った。なんだか変な話だもん。

 時間がたつほどに同じようなコメントも増えてきた。もし誰かが故意にトピ主にイヤガラセをしているとしたら、寄木細工の箱や手紙をお焚き上げしてしまうことは証拠を燃やしてしまうことになる。ちょっと待て、という内容だ。

 トピ主レスでは、家族でお参りに行ってお守りをもらってきたこと、手紙と秘密箱は職場の誰も使わないロッカーにしまってあることが報告された。周囲への相談はやめておく、とのこと。そしてコメントへのお礼が書かれていた。完全にトピが閉まる流れだが、そうはならなかった。

「たくさんの御意見ありがとうございます。
 自宅の嫌がらせの犯人がわかりました。
 こちらの御意見でもあったように友人の御主人でした。
(皆様の御意見を参考に防犯カメラを設置してすぐに判明しました)

 御主人は言い訳はせず自分がやったと認めました。
 そして秘密箱のこともわかりました。

 あれは私に渡してほしいと頼まれたのではなく死ぬ前に自分の中の醜い気持ちを
 秘密箱に封印したので自分が死んだら開けずに神社かお寺でお焚き上げしてほしいと
 頼まれていたのだそうです。
 病気や醜い気持ちから解放されてきれいな心で旅立ちたいというのが
 友人の最期の願いだったと御主人は言いました。

 御主人は友人の悩みや苦しみを知りたくて約束を破って秘密箱を開けて
 手紙を読んでしまい私を許せなくて秘密箱を渡すことにしたそうです。

 御主人は自営(士業です)で時間的に自由がきくため我が家が全員不在な平日の日中に
 自宅への嫌がらせを繰り返していたのだそうです。

 夫も私も御主人の気持ちを思うと責めることができませんでした。
 ただ証拠もあるので今後同じことがあった場合は然るべきところに相談するとだけ
 伝えて話し合いを終えました」

 士業のダンナがこっそり他人の自宅に嫌がらせを繰り返す……ってそれ自体がホラー。コメントにもあったけどやはり生きている人間が一番怖い。てか友人もその手紙見せるつもりなかったんじゃん。友人夫、余計なことしてくれたよなぁ。

「友人はとても優秀で綺麗な人で私の自慢の友人でした。
 友人は倍率もレベルもかなり高い地元の国立大に合格し私だけでなく周囲の誰もが
 友人を祝福し羨ましがっていたと思います。
 在学中に地元のミスコンで優勝し、その後のイベント活動で知り合った男性(御主人)
 卒業後すぐ結婚しましたが御主人が地元の名士の次男ということで
 結婚式もとても華やかで結婚後も夫婦仲が良くとても幸せそうでした。
 そんな友人が私を羨むなんて考えたこともありませんでした。
 でも友人には友人の悩みがあり辛いこともあったのだと理解しました」

 客観的に見たら、むしろ友人のほうが羨ましがられたり妬まれたりするスペックなのではという印象も抱くが、人には色々な悩みやコンプレックスがあるものなのだろう。真相が分かり友人への困惑した思いも整理されたトピ主はようやく吹っ切れたようだ。

「母の状況ですが進行性の癌でステージ3という楽観できない状況です。
 もう恨みや呪いなどということは考えず母のためにもしっかりと前向きに頑張ります。
 職場のほうは御家族の入院や本人の怪我で休職中の人が多いので多忙ですが
 明日から今まで以上に頑張っていきます」

 小町でスッキリと解決したトピを久しぶりに見た。

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