
生き延びるためのマネー/川部紀子
こんにちは! ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。
お盆シーズンは親戚が集まる機会も多いのではないでしょうか。皆さんはどんな話で盛り上がりますか?
私は、お金の専門家の仕事をしているため、親戚のおじさんからこんな質問をされたことがあります。「自分が死んだら、相続税はどのくらいかかるんだろう?」。どうやら遺したお金の中から、妻や子が税金を納めることをイメージしているようです。
このおじさんは自身が亡くなった時の話をしてきましたが、自分の親が死んでしまった場合は、あなた自身の問題ですよね。ということで今回は、相続税の基本を解説したいと思います。
相続税がかかるのはお金持ちだけ?
冒頭の例で親戚への私の答えは、「税金はかからないと思うよ」でした。
おじさんからは「土地も広いし、家もあるし、そこそこの預金に退職金、生命保険もあるし、遺すものが無いこともないぞ?」と小金持ちアピールが返ってきたのですが……以下の事実を伝えました。
実は、相続税がかかることになるのは、亡くなった方の10%にも満たないのです。
つまり、日本の中で上位10%に入るような、ものすごいお金持ちが亡くなった場合だけ、遺された家族が納めるのが相続税です。
少なくとも、私がだいたいの懐具合を知っている身近な親戚には該当者はいません。それを聞いた親戚は、恥ずかしそうにしながら、日本の上位10%レベルのお金持ちのための心配をしていたことを笑っていました。
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