早朝から深夜まで「ママのタイムスケジュール」がタフすぎてロールモデルになり得ない問題

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 もうひとつは、文藝春秋の「CREA WEB」の「働くママのスケジュール公開」で紹介されているコスメを企画・販売する会社で代表取締役を務める吉岡さん。中1の長女と小3の長男を育てるシングルマザーだそうです。

子どもを中心に働きやすく環境を整え 実績をあげて子会社のトップ

 専業主婦、在宅ワークを経て美容メーカーに就職、3年後には子会社の代表取締役を任されたという吉岡さん。帰りが遅くなる時は実家の母に応援を頼み、会社と自宅が徒歩圏内のため「夕方に一旦帰宅して、夜また会社に戻ったり。土曜出勤のときなどは、子どもと一緒に出社。自分が仕事をする横で子どもに宿題をさせたり、具合が悪い時には傍らで少し休ませたりすることも」あるそうです。

 そんな吉岡さんのスケジュールは、600起床・朝食準備・掃除、700朝食・洗濯・洗濯物干し・登校、800洗い物・掃除・支度、900出社。会社が近所で出勤に時間がかからないため、朝の時間に家事をこなしている印象です。1200に一時帰宅して夕食準備。また会社に戻って業務を行い、1800に帰宅・洗濯・夕食準備、2000に夕食。どうやらお子さんのいずれか(あるいは2人とも)が、夜に部活や塾などの習い事をしているようで、2100に登校準備・メールチェック・子どもお迎え、2200に子ども夕食・子ども入浴とあります。2300入浴・家事・子供就寝、2400仕事・プライベートタイム、100就寝。毎日こんなスケジュールなら、吉岡さんは5時間睡眠……。

 「働くママのスケジュール公開」は、2013年から続いている企画で、さまざまなママさんの仕事やライフスタイルが紹介されているのですが、みなさん睡眠時間は短めです。ここ数か月以内にUPされた記事ですと、「子どもの保育園卒園とともに退職し フリーランス起業で小1の壁を乗り越える」の戸田さんは朝56時起床、夜12時就寝。「海外からの子育てサポーターシステム 『オペア』で仕事との両立を乗り切る」の関本さんは夜2122時就寝と早めですが起床も朝45時と早朝です。「大人数で分担できる仕事を増やして 自分も周りも働きやすくする」の伊藤さんは67時起床、241時就寝。「プライベートタイムは夜にしっかり確保し 家事は早朝に夫とふたりで分担作業」の井口さんは67時起床、241時就寝。大体56時間、長い人で7時間となっていました。

 みなさん「頑張っている」し、時短テクなどの工夫をしているのですが、すごく意識が高いように見えます。ラクしたいから・面倒くさいから、といった理由はそこでは語られず、あくまで子供と向き合う時間を捻出するため、仕事に集中するためといった“毎日を充実させるための時短”という建前が提示されています。仕事はきっちりやっているけど、家事育児はズボラなお母さんとか、出てきたためしがありません。実際のところはわかりませんが、真面目な努力家で愛情深く有能なスーパーウーマンの側面しか見せてはもらえないのです。

 しかしこうした「工夫と努力で、仕事と家庭を両立させているママ」のロールモデルがたくさん提示されたところで、私たちは模倣可能でしょうか。また、既婚女性は真面目に家庭と仕事を両立させる努力を継続していくべきなのでしょうか。

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