女ひとり家を買うために活動してきた女性たちを、同じくシングルの女性専門家はどう見ているか?

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大西:そうですね。ローンのことをいえば、年齢が上がるほど審査が通りにくくなる傾向もあります。マクロ環境で見れば2017年は不動産価格が天井傾向で、買い時というよりは売り時といえるかもしれませんが、個別のケースを考えればすべてのエリアが高騰しているとはいえません。またローンを組んで家を買う方には、金利が低いという追い風もあります。先々を考えると、価格が下がってきたときにはライバルが増える可能性もある。

ーー将来、不動産価格が下がるとして、どれだけ下がるかは未知数ですよね。たとえば購入を3年待って賃貸で過ごすとしたら、その期間の賃貸料を支払うわけですし、待っているあいだトータルでかかる出費以上に不動産の購入価格が下がる保証はない……。

大西:経済的合理性のみを考えていると、なかなか家を買えなくなってしまいますよね。家が欲しい人は、快適な環境や精神的安定を求めていることが多いものです。いつか絶対に買いたいと決めているのなら、市場がどうであろうと自分のタイミングで買ってしまえばいいのだと思います。もちろん、後々売りやすい家であったり、また長く住める家であったりといった長期的な視点は必要ですが。

ーー今後日本の人口が減り、不動産価格が上がりにくい世の中になっていくといわれていますが、だからといって一生賃貸という暮らし方にはなじまないタイプの人もいますよね。住環境にこだわる方だったり、歳をとったら住み慣れた街や家から動きたくないという方だったり。

地域のコミュニティという財産

大西:賃貸住宅と分譲住宅のスペックに大きな違いがあることは、分譲を選ぶ大きな理由になるでしょう。賃貸では空間を細切れにしてたくさん住戸数をつくったほうがオーナーの利回りが高くなるので、狭く設備投資も小さい家になりがちです。ですから同じ月々の支払額でも、分譲のほうがよい住環境に住めることがほとんど。また、私は家を購入する一番のメリットは、コミュニティの構築かもしれないと思うのです。ご近所さんであったり、同じマンションの住人であったりが、協力してよりよい住環境をつくり、お互いを見守りあう関係ができれば、高齢化が進む社会のなかで大きな財産になるのではないでしょうか。

ーー家を持つことのメリットはいろいろありますね。そこで立ち入ったことをおうかがいするのですが、大西さんご自身の住まいはどんな選択をされたのでしょうか。ちょうど大西さんも“女ひとり、家を買う”の読者と同じようにシングルでいらっしゃいますね。

大西:実は私自身は、家を持っていません。その時々の状況にあった家に住みたい、頻繁に環境を変えたいタイプなので、身軽さを重視しています。いまは仕事が忙しいので職住近接の環境にしていますね。

ーー賃貸だとライフスタイルの変化にフレキシブルに対応できるところがよいですよね。ただ、ずっと賃貸だと生涯の住宅出費をトータルで考えた場合、分譲よりも高くなるのが心配です。

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