「読モ」に憧れて上京した香川出身女子が「女優」として脱ぐ理由/上京女子・ケース5

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Photo by 赵 醒 from Flickr

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友達と映画を見ていた時に、知っている顔が出てきて驚いたことがある。大きなスクリーンの中で叫んでいたのは、私が働いていた会社で受付をしていた女の子・星野麻耶(仮)だった。

今日の上京女子/星野麻耶(仮名) 28歳 女優

今年28才になる麻耶だが、その容姿は「女の子」と呼ぶのがふさわしいほど、華奢でちっちゃくて可愛らしく、黒髪のショートが似合っている。

スクリーンに映る彼女は、会社にいる時とは別人に見えた。彼女の台詞は一言だったけれど、とても印象的で、映画が終わってからすぐにメールをした。そして、私たちは久々に会うことになった。

女優をしながら企業の受付として働く麻耶@表参道のカフェ

女優をしながら企業の受付として働く麻耶@表参道のカフェ

読者モデルに憧れて上京

数カ月ぶりに合う麻耶は、会社の受付にいる時と同じく爽やかだった。聞けばまだ受付バイトは続けているという。

「最近は週5日でバイト入ってるから、社員にならないかって言われちゃった」

女優だけで生活していくのは難しく、バイトを掛け持ちしているという麻耶だが、まだまだ女優として生活していくことを諦めていないので、社員になる話は断ったという。

――すごいよね。女優って夢があって。

「そんなことないよ。今でこそ演技するのが楽しいって思ってるけど、もともと女優志望じゃなかったし」

麻耶は、22才の頃に当時ブームだった読者モデルに憧れて、mixiで募集していた大手芸能事務所のオーディションを受け、合格したことを機に上京した。

「でも、そのオーディションは事務所に入るオーディションじゃなくて、事務所の養成所のオーディションだったんだよね」

養成所はモデルコースと女優コースに分かれていて、モデル志望だった麻耶は迷わずモデルコースを選んだ。養成所では、写真でのポーズの取り方などを教わる他、即興芝居など演技の勉強も行った。

1年の養成期間を終えると、大手芸能事務所主催で、芸能事務所100社程度を集めた公開オーディションが行われた。そこで声がかかった人だけが事務所に所属できるというワケだ。麻耶には20社の声がかかり、その中から面談をして現在の事務所に所属することとなった。

「今の事務所の人に、身長的にもモデルは厳しいから女優を目指したらって薦められて……それで女優になることにしたの」

最初は演技がまったくできず、怒られることが多かったというが、次第に自分でも上達していくのを感じ、いつの間にか夢中になっていったという。

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