誘拐、性犯罪、いじめ、恋愛、川。心配でたまらない子どもの安全に、親はどう折り合いをつける?

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野々村友紀子さん(撮影:細谷聡)

家が「外からの避難所」として機能することがまず大事ですよね

子どもには「強さ」を身につけてほしい

――いじめなど、子ども同士の人間関係も悩ましいところかと思います。

「本に収録しましたが、【どうしてもつらいときは逃げなさい。】これは、子どもに対して強く言いたいです。実は次女が、友だち関係でうまくいかない時期がありました。ある日の朝、『お腹が痛い。学校に行きたくない』と言い出したんです。私も昔、友達との間でちょっと嫌なことがあったとき、『お腹が痛い』と言って保健室に行ったことがあるな、と思い出しました。これ、アレちゃうかな、と。よくよく聞くと、『意地悪な友達がいて、うまくいかない』と明かすんです」

――今は解決したんですか。

「はい。最初はとにかく毎日毎朝、話をしました。嫌なものは嫌だし、もし厳しく言っても絶対行かないですもんね、そういうときって。こっちも仕事があるから朝そんなふうにぐずぐずしてしまう時間はイライラもしますけど、しょうがないです。楽しい話をしているうちに、自然と気持ちが『学校、行ってみようかな』となるのを待つ、というやり方でした。うちは、夫がたまたま昼からの仕事が多いので、学校に付き添ってくれて助かりましたね」

――両親で協力して娘さんと向き合えたのは良かったですね。一方、知らずに加害者になることもあるのが、子どものいじめです。

「そのケースは長女にありました。ママ友から話を聞いて長女に『何か今、気になることあるんじゃないの?』と聞いたら、『友達Aが、友達Bにだけ当たりが強かったり、無視したりしている』『私はAと一緒にいてしまった。でも自分はいじめはしていない』と言うんですね。だから、『嫌なことをする子がいて、それに気づいているなら、ダメだよね。止めさせるか、離れるか、Bを助けるか、考えて行動しないとね』と諭しました。

子どもって、急に加害者になったと思ったら、被害者にもなる。立場はころころと変わっていくものだから、『そのときに自分がどうするのかは、考えて行動しなさい』と言っています」

――まわりの人に流されない、自分で考えなさいと。

「それが“強さ”なのかもしれません。自分をしっかり持ちさえすれば、色々な誘惑や危険を回避できるだろうな、と思います。日頃から、娘が友達に流されそうになっていると、『あなたはあなた。人は人。常に自分がどうしたいのか考えて、自分の心の立ち位置は決めておいたほうがいいよ』と伝えています」

――私は未就学児の息子を2人育てているのですが、そういうお話って、何歳頃から子どもは理解してくれますか?

「だんだん分かってきたのは最近で……10歳くらいだったかなと思います。『友達に合わせるのも大事だけど、合わせなくてもいいこともある。小学生の女子特有の“みんな同じがいい”という価値観があるけど、そんなことをしなくても、仲良く付き合う方法はあるんだよ』といったことを、いっぱい話して分かってくれたんじゃないかなと」

――娘さんたちには、どんな大人に育ってほしいと願っていますか。

「最終的には、ひとりでも生きていける人になってほしいです。現実的にひとりで生きることは無理ですが、自分で自分を守れ、その上で誰かを守れる、そんな“強さ”を持ってほしいな、と」

――この本を読んでいて、そうした自立的な“強さ”を説く言葉が多いと感じたので、とても納得です。一方で、女の子に対してそうした“強さ”を伝える本は、意外と少ないように思うのですが、どうですか。

「自立した強さを持たなければ、誰かと一緒に幸せになることは難しいんじゃないでしょうか。私の家庭は夫の職業が芸人で、日々の生活もお給料の面でも、波がすごいんですよね。急に2倍になったかと思えば、3分の1になったり。夫のメンタルも、今日は仕事が調子よかったんだろうなという日もあれば、すごく落ち込んでいる日もある。見てわかるほどの振り幅があって。

それを支えようと思っているわけなんですが、『自分がしっかりしていないと支えられない』ですよね。まず、自分が元気で、夫が収入ゼロになっても支えられるくらい仕事をして、子どもを守って……と、人を支える、助ける、守ることは、『強くないとできない』と、思うんです」

――夫の2丁拳銃・修二さんと、このノートの内容について話したりはしますか?

「そういえば何も言ってきませんね(笑)。本にしていただく前から見せてはいましたけど。本が出たときには、ニコニコしながら読んでいました」

――2丁拳銃の相方・小堀さんは“クズキャラ”でおなじみですが、この本を読まれたんでしょうか?

「そうそう、これも実体験が元になっていますよ。【やめたほうがいい結婚相手】の項目は、ヘドロ(※小堀氏のこと)が元になってます。ヘドロは、趣味と家族仕事に、うまくお金と時間を使えない、自分のことばかりなんです。だって子どもの運動会にも、二日酔いで……いや、朝まで飲んでいたついでに汚い恰好でふらふらと現れたくらいなんですよ(苦笑)。それで校庭の鉄棒の下に突然寝転がって寝る、という。奥さんは他のお母さんたちに『旦那さんにダンボールでもかけてあげたら?』と言われたそうです。この本はマネージャー経由で渡してもらったようなんですが、読んでるかなあ……読んでも“ヘドロに釘”かもしれません」

――噂に違わぬヘドロぶりで……。

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