
『エンジン vol.1』ビクターエンタテインメント
木村拓哉さんの出演した“月9”作品を辿っていく『キムタ9』。7回目は、キムタクが月9を独占していた2005年放送の『エンジン』を回想したいと思います。
2005年のSMAPといえば国立霞ヶ丘競技場でコンサートを開催。シングル『BANG!BANG!バカンス!』とアルバム『SAMPLE BANG!』を同時発売して、両作ともにオリコンランキング第1位を獲得。『BANG!BANG!バカンス!』を聞くと、当時人気が上昇していた宮藤官九郎が作詞したことを思い出します。男女問わずハッピーになれる同曲は、聴くだけで「やべえ、働いてる場合じゃないぞ、バカンスしなくちゃ」という気持ちに。そんなわけでそろそろ夏休みを取ろうかと思います……。
“レーシングドライバー・神崎次郎(木村拓哉)はヨーロッパのチームから契約を打ち切られて帰国。レースに出場すること以外何もできない次郎は、長年離れていた実家へ戻るも、実の父親が知らぬ間に実家を利用して児童養護施設を経営していた。大の子供嫌いの次郎が子供たちとコミュニケーションを取ることができるのか? そしてサーキットへ復帰することはできるのか?”
本作は、いきなりF1オーストラリアグランプリが開催されている会場でのロケからスタートしたり、番組スポンサーにTOYOTAがついたりと、バブル期を彷彿させる豪華な演出でした。木村拓哉だったら予算をかけても惜しくはない、いや贅を尽くさないとむしろ局の恥だったのかもしれません。主題歌や劇中歌、ヒロインの小雪がピアノで演奏する楽曲だって全部洋楽の有名どころでした。
とはいえ、全体的なドラマの印象は、華やかというよりもスター・木村拓哉の“人間力”が詰まった作品だったということ。
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