大西:将来「こんなはずではなかった」と後悔しないために、購入の際には自分にできる範囲でのリスクヘッジをしていくことが必要ですね。最初からすべてのリスクを排除することはむずかしいですが、しっかりと考えてから購入すれば、マンション管理にコミットすることで建物の劣化を抑えられますし、室内に関してはリノベーションで対応することもできます。変えられる点と変えられない点を知って、あらかじめふまえておくことができるかどうか。長いスパンの時間軸で家をとらえることが大切なのです。
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ローンのリスクを負っても住宅を購入するのは、売ったり貸したりすることで利益を得たい、ローンの支払い期間を終えた後も住み続けたいなどの期待があるから。大事な家がいざというときに価値を失っているということがないように、読者の方にはきちんと考え、納得したうえで家を購入していただきたいと思います。
連載「女ひとり、家を買う。」では1年以上、家を買った方、家を買いたい方、そして不動産の専門家の方々にお話をうかがってきました。お伝えした情報が住宅購入を考える読者のみなさんのお役に立てば、うれしいかぎりです。長いあいだ、読んでいただきありがとうございました!
(蜂谷智子)