
生き延びるためのマネー/川部紀子
こんにちは! ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。
最近、立て続けに同じような嘆きの声が届きます。クレジットカードの返済が意に反して「リボ払い」になっていたというのです。「リボ払いはやめた方がいいらしい」という認識はあるため、会計の際には店頭やネットショッピングの購入手続きで「一括」、「○回払い」、「ボーナス払い」と指定しているにも関わらず、実はリボ払いになっていたということだそうです。
久しぶりに明細を見て、支払うべき残高が何十万円にもなって気が付いたとか、会計の際に「このカードは利用できません。」と言われ、利用可能な限度額に達していることに気が付き、同時にリボ払いになっていたことを知ったなど、青ざめるような金額になってから気が付いている人が続出しています。
なぜ「いつの間にかリボ」は起こるのか
冒頭の事例を読んで、「バカだなぁ」と思っている人も多いと思いますが、そんなこともありません。なんと、あの勝間和代さんも、リボ払いになっていたことに気が付かず、半年くらい手数料を払っていたことを告白しています。これはもう、バカにできる事態ではありませんよね。
さて、どうして意に反してこういうことが起こっているのかを解説します。
クレジットカードを作る特典として、「最大6000ポイントをプレゼント」などという広告を目にしませんか? 1ポイント1円だとすると、現金6000円と同じ価値になる、ということですからお得であることは間違いありません。ここで重要なのは「最大」という文言です。○○に申し込むと2000ポイントプラス、というふうに加点されていき最大6000ポイントもらうことが可能という仕組みです。その○○の中に「リボ払い」が入っていることがあるのです。ポイント欲しさに、ついここにチェックを入れてしまうと、手元に届いたカードの設定が「リボ払い」になっているのです。
こうなると、会計の際に「一括」を指定しても、カード会社でリボ払いに変換されてしまいます。これに利用明細を見て初めて気が付くというわけです。
また初期設定がリボ払いのカードも存在します。この場合は、いつの間にかどころか「最初からリボ」です。
こうして、「リボ払い」はなんとなく怖そうなので利用しない、という考えの人の身にも「いつの間にかリボ」は起こり得るのです。
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