
オフィス北野より
ビートたけしが、客員編集長を務める東スポに、とんねるず・石橋貴明が『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)で約30年前のキャラクター「保毛尾田保毛男」を登場させたことについて、コラムを執筆していた。
たけしはコラムの中でこのように述べている(たけし 「保毛尾田保毛男」でフジ謝罪だけどLGBT側にも寛容さが欲しいね)。
「フジテレビ社長が謝罪したけど、LGBT団体も喜べばいいじゃん。お笑いで普通にやってるんだから、十分に認めているってこと。それに文句を言うってことは、自分たちが普通じゃないってことになっちゃう」
「お笑いにしたことがよくないの? それって、ホームレスを笑いものにしたり、体が不自由な人を笑いものにしたっていうのと同じ扱いなのかね。普通じゃないから、笑いものにしちゃいけないってことなのかな。もうちょっと、笑うような寛容さがほしいけどな」
「保毛尾田保毛男」騒動については、多数のウェブサイトが取り上げているため、詳細を振り返る必要はないだろう。wezzyでも番組放送直後から、繰り返し本件に関係する記事を掲載してきた。
・とんねるず“保毛尾田保毛男”が深刻な差別を孕んでいると気付かないフジテレビの愚行
・フジテレビによる定型謝罪は、メディアの差別問題を放置するのと同じ。とんねるず「保毛尾田保毛男」が不快だからダメなわけじゃないということ
・ミッツ・マングローブ「差別的なものに蓋をする」ことへの懸念は社会に向けるべき。フジテレビ番組ホームページに載せられた「保毛尾田保毛男」謝罪文にみる僅かな前進。
・藤井隆が「オカマキャラ」を封印している本当の理由
・「保毛尾田保毛男」的なるものはそこらへんにあって(遠藤まめたさんの連載「トランス男子のフェミな日常」より)
冒頭で紹介したコラムに見られるたけしの考えは決して特別なものではないだろう。ウーマンラッシュアワーの村本大輔のツイートで顕著に窺い知れるように、「保毛尾田保毛男」なるキャラクターを問題視することが、むしろ「LGBT」を特別なものであるとしてしまうのではないか、という指摘は多数見られた。
たけしのコラムの問題は複数ある。