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ダルちゃん、インテグレート……「女性の抑圧」を描く作品のモヤモヤ分岐点は”誰に何を語らせるか”

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『民衆の敵』公式サイトより

 最近、『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ)という月9ドラマでもインテグレートのCMと似たような状況が描かれていました。

 このドラマ、視聴率は芳しくありませんが、描いていることは至極まっとうで、多様性のある生き方を否定したり、女性の抑圧を助長する意図のない作品だとわかります。もっとも以前も書いたように(『奥様は、取り扱い注意』『監獄のお姫さま』……「フェミニズム的な話は世間に受けない」はウソ)、今クールの作品は、女性の抑圧をはねのける作品が多くみられ、もはやスタンダードになりつつあるのかもしれません。

 『民衆の敵』には、前田敦子演じる元グラビアアイドルの小出未亜という議員がいます。小出は、かつて太っていて、ダイエットしていじめられなくなったという過去がありました。そのころの写真を高橋一生演じる藤堂誠という議員に見せたところ「かわいいは正義…(ということですか)」と指摘され、小出は「でもいつまでもかわいくなんかいられないでしょ、だからかわいいに代わる力を手に入れないと」と返します。これこそ、インテグレートのCMが描ききれなかった意図ではないかと思いました。

 インテグレートのCMは、「いつまでもかわいくなんかいられない」からこそ、「大人のカワイイをアップデートしよう(=もっと世間の価値観にあわせていこう)」と見られてしまいました。しかし『民衆の敵』では、「いつまでもかわいくなんかいられない」からこそ、「かわいいとは違う力を手に入れ抑圧をはねのけよう」という意味にとれるものになっていました。

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