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パワハラで昇進見送りとなった夫を支えたい…悩む同僚妻が気付いていない、本質的な問題

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Photo by Ansel Edwards from Flickr

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 作家でブロガーのはあちゅう氏が、BuzzFeedJapanの取材に対し、電通時代にセクシュアルハラスメントやパワーハラスメントを受けていたことを証言した。はあちゅう氏にセクハラ・パワハラを行なっていたと名指しされた元電通の岸勇希氏は、今年4月に独立し株式会社「刻キタル」の代表取締役に就任していたが、同社は1218日、岸氏の辞任と退社を発表した。

 自身の過去のパワハラやセクハラ行為で今の立場を追われた格好になった岸氏だが、小町でも同じような男性を夫に持つ妻からの相談があった。

主人がパワハラで昇進見送りになりました。

 職場結婚したトピ主(女性・年齢不明・会社員)の夫が、パワハラを問題視されて昇進見送りになった。トピ主の夫のパワハラ騒動は初めてではない。いよいよ会社も見逃せなくなったということなのだろう。

「主人がパワハラで問題を起こしたのは、恥ずかしながら、過去に何度もありました。敵が多いのも事実でした。主人と面識すらないのに『すぐキレる人』と噂する人もたくさんいました」

 だが仕事はできるので昇進は早く、管理職になったのも同期で最初だった。「実際、慕う人もたくさんいました」とトピ主は言う。

「それが、今回の人事で、確実だと言われてた、かなり高いポストへの昇進が見送られました。その一方で、昇進が遅れてる人が軒並み昇進してて、管理職になれないだろうと思われてた人が何人も管理職になりました」

 この件ですっかり意気消沈してしまったトピ主の夫は「パワハラをされる側は、自分の落ち度を理解してない」と言っている。

「自分より劣ってると思ってた同期や部下が昇進したのも大変なショックで、特に、主人とウマが合わない同期が主人より高いポストに就いたことが余計に自尊心を傷つけてしまいました。
『あいつらがポストについて何の得になる』と言ってます。
この週末もずっと寝てました。
同じ会社の人間として、妻として、主人をどう支えたらよいでしょうか」

 という相談だ。いやはや、何をおいても単純に、パワハラの加害を続けていた社員についてこうしたペナルティを与えた会社がエライ。英断である。立場があるゆえに、なかなか処罰の対象となりづらいのがパワハラ加害者だからだ。告発者が一人ではなく、社内で相当大きな問題になったのだろう。しかし当人、つまりトピ主の夫は、コトの重大さを理解していなさそうだ。トピ主も同じ会社に勤務しているのだから肩身が狭いだろうと思いきや、これまた夫同様、理解が薄そうである。

 コメント欄は当然ながら厳しい。厳しい意見しか見当たらない。

「パワハラ受けた側のこと考えたことあります?『仕事は優秀』、だから? あのね、仕事ができるのと人格とは比例しないの。あなたもせいぜい後ろ指指されるようなことのないように旦那をフォローしたら?」

「優秀とのことですが、パワハラに支えられた優秀さであったことを組織が認めたということではありませんか。
パワハラをする人がいると、傷ついたり仕事の効率が落ちたりする社員が多いので、長い目で見ると組織にはマイナスだと思います。
部下を必要以上に怒ったり同期を馬鹿にしたりするやり方でよい営業成績を出されるのと、どっちが組織にとってマイナスなのかを考えた結果、やっぱりパワハラは困るということになったのではないでしょうか。
常習であれば、よくよくご自身を振り返って、本当の意味で組織を成長させられる人材になる必要があるのでは。
少なくとも今回の人事に納得していないということは、ご自身のパワハラについても反省がないのではないかと思われます。
真摯な反省がなければ、常習者は繰り返すと思われますが、大丈夫でしょうか」

「若かったり、現場レベルの知見が圧倒的であれば、ヒューマンスキルなど関係なく『ある程度』までは出世できる人は珍しくありません。でも『ある程度』の壁を突き破るには、やはりヒューマンスキルは求められます。投稿内容からして、トピ主の夫はそれが欠落しているようなので、今のポジションで詰んでしまったのだと思います。本人が変わらないと、本人を取り巻く環境は変わらない、もしくは長じて悪くなる」

「見たこともないご主人だけど、最低な人間です。自分がどれほど素晴らしいのでしょうか?
うちの会社にもパワハラする人間いるんですよね。仕事できないサボり魔の若い可愛い女の子にはデレデレ、仕事が1番できる40代のパートさんに嫌がらせをして嫌な仕事を押し付け。みんなで本社に相談したら、クビになったんですよね。最高に嬉しかったです。
仕事ができればいいじゃないです。パワハラする人間を管理職にする会社ありえません。上司に媚びず、部下には平等に接する人が上に立つ人です。
旦那さんは仕事ができても、上に立つ人間として考え方や発言が間違ってます。根本的に性根が腐ってます。支えるのではなく、考え方を変えるように諭して下さい」

「本文に今までもパワハラがあったとありますけど貴女何も注意しなかったんですか?
どんなに優秀でも、パワハラはダメですよ。脅したり、怒鳴ったりして、自分に従わせる人が有能な管理職になりますか?
もし、貴女のご主人のパワハラで取り返しのつかないことになったらどう責任とります?
メンタル面で体調崩して、労災認定など
ご主人、そういうことわかってます? 対岸の火事じゃないですよ。今までは運が良かったと思ってください」

 トピ主に対する風当たりもきつい。

「うちの会社にもいますが、そんな人間はまわりからは『当たり前の結果』としか思われていません。処罰されないレベルでコソコソやる人間もいます。正直、『こんな人間を人生の伴侶に選べる女性はどんな人間なんだろう』とも思っていますよ」

「夫が『恥ずかしいこと』をしているなら、『止めさせる、反省させる』のが妻の仕事では? 恥ずかしい夫を支えてどうするんですか?」

「私の夫も仕事に厳しく、出来ない人間をバカにする人なので気持ちはわかります。今の職場は下手に出世すると危険なので(笑)夫はあまり出世する気はありません。社長(一応大企業)や上司からの評価は高いですが、出来ない人に対する言葉がキツイので昔から一部の人には嫌われますが本人は気にしません。
トピ主さんの旦那さんは出世したいなら、評価を気にするように学習した方がいいですよね。でも多分、今さら性格は変わらないでしょうから、トピ主さんは『今のままでいいじゃないの』というスタンスで接した方がいいのでは?」

「パワハラする人は支える必要がありません。人間として反省するチャンスですから、支えてもらっては困ります」

 また、実際にパワハラ被害を受けて苦しんだ経験を持つユーザーによるコメントもあった。

「上司のパワハラに耐えられず仕事を追われたものです。
一緒に働いていた時ずっと不思議に思っていました。外でこれだけ酷いことしてる人って家ではどんななんだろう、と。なるほど、奥様はご主人様の味方と言いますかよき理解者なんですね。そうかー、たしなめる人がいないから自分は悪くないとどんどんつけ上がるんですね。トピ主さんにはパワハラはないんですか? これが一番知りたいです。
私だったらそんな人としてどうなの? というような恥ずかしい人と結婚してそのまま働き続けられるなんてできないわー。トピ主さん、よほどの鈍感さんなんですね。あ、だから家でもパワハラしているかも知れないけどなんとも思わないのかもですね」

「私はパワハラをされたので転職しました。社では引き止めてきましたけど、こうなるまで放置した会社に信頼を置くことも出来ませんでした。
ちなみに私へパワハラしてた方は、仕事は言うほど出来ないしミスばかり、あれこれ余計な仕事を自ら抱え込んでは自分だけ忙しいとキレて他人に丸投げ、自分のミスは全て他人のせいにする、プライドだけは高い人でした。
他人の懐に入るのは長けてた人でしたから、上辺しか見ない人には見抜けなかったようです。昭和なら太鼓持ちとして使い道はあったでしょうけど…今はねえ。
嫌なら転職する方法もありますよ。本当に出来る人間なら、他社でも欲しがるでしょうし、起業しても上手くいくでしょう」

 トピ主の夫は「パワハラをされる側は、自分の落ち度を理解してない」と言う。だが、たとえ部下に落ち度があっても、それを指導するのが管理職の仕事だろう。たとえば怒鳴る、恫喝する、などのやり方は管理職として失格である。結局このトピは、トピ主レスがつかないままさっさと投稿が締め切られてしまった。トピ主はコメント群を読んで、夫がしてきたことの重大さにようやく気付くことができたのだろうか?

ブログウォッチャー京子

1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。

twitter:@watcherkyoko

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