今年こそお金を貯めたい……そんなあなたにおすすめのファイナンシャルアクション!

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生き延びるためのマネー/川部紀子

生き延びるためのマネー/川部紀子

 こんにちは! ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子です。

 2018年が始まりました。さっそく「今年の目標」を考えた方もいるのではないでしょうか。年明けに立てる目標の定番は「お金を貯める」。でも、今まで貯められなかった人が、漠然とした目標を立てるだけでお金を貯められるようになると思いますか? もっと具体的に行動を決めて、かつ、すぐに取り掛からないと難しいでしょう。気が付いたら、あっという間に1年が経ってしまいます。

 今日は、お金に関して今年こそ挑戦してほしいこと、今年こそ解決してほしいことを具体的に挙げていきたいと思います。もう少し詳しい解説はリンク先のページなどで確認してください。

多少の貯蓄を持つ方に今年こそ挑戦してほしいこと

・確定拠出年金

 老後専用のお金を作る制度としては、これよりも優れたものはないと言っても過言ではありません。貯めながら、節税もできて、増える可能性すらある夢のような制度です。

 まず、会社に確定拠出型年金制度があるかどうかをチェックしましょう。強制加入の場合はID・パスワードがそれぞれ設定されているので、ログインして状況を確認してください。そして、会社が出している掛金(事業主掛金)に自分のお金(加入者掛金)を上乗せできる「マッチング拠出」の制度があるかどうかを調べて、申し込みを検討してください。マッチング拠出は申し込みのタイミングが年に1回の場合が多いので、チャンスを逃さないようにしましょう。

 会社に制度はあるものの、選択制で加入していなかった場合は、今年こそ加入を検討すべきです。積み立てる金額を選べるケースも多いので、老後に回しても現在の生活に無理が生じない金額で始めることをおすすめします。

 会社に制度がない場合、自営業の方は、以前紹介した「個人型」の確定拠出型年金「iDeCo」の記事を読んでみてください。納税しているなら、やらない理由がありません。

関連記事:老後が不安なのに、お金が貯まらない? そんなあなたにオススメしたい「iDeCo」の超基本を解説!

・つみたてNISA

 今年の金融業界の目玉といってよい制度です。確定拠出型年金を上限まで利用している方は、検討しましょう。また、専業主婦(夫)や扶養の範囲内で働いている方などで、既に貯蓄がある場合も要検討です。

 定期預金など値動きしない(元本確保型)商品を選ぶことはできず、積み立てスタイルで定期的に投資信託を購入していきます。20年間の長期投資ができる制度ですが、確定拠出型年金のように60歳まで換金できないという縛りはありません。

関連記事:「つみたてNISA」は、投資の初心者に絶好の制度。先行き不安な将来に向けて、まずは検索を!

・前向きな消費

 自分や家族のために貯め込むだけでは、次世代の未来や日本の経済は良くなりません。未来が良くならないということは、子どもたちにとっても良くないことで、経済が良くならないことは、自分の暮らしも良くならないことなのです。

 多少の貯蓄がある方は、先述の制度に加えて、自分に幸せをもたらし、未来や経済に良い影響を与えるような「前向きな消費」も検討してほしいと思います。

 お金は使ってこそ意味があるので、消費はお金にとって重要な要素です。

借金もないけど貯蓄もない方に今年こそやってほしいこと

・先取り貯蓄

 「余ったら貯める!」というやり方で貯めるのは非常に難しいことなので、その方法は諦めましょう。無理のない額を設定して、できれば給料天引きの制度を利用してください。貯蓄ゼロのような体質の方が高い金額を設定すると、日々の暮らしが回らなくなりますので、続けられる金額から始めるのが重要です。

 まずは会社で財形貯蓄や積立貯蓄などの制度が利用できるかをすぐに確認、です。

 会社に制度がない場合、自営業の場合は、日にちを指定して積み立てるタイプの定期預金を始めてください。引き落としの日は、お給料や報酬が入金される日か翌日に設定しましょう。

 最低限度の暮らしが2カ月(45歳以上は3カ月)できる金額が貯まったら、前段に挙げた項目も加えるなどして、徐々にアップグレードすると良いと思います。

カードの返済、リボ払い、キャッシング、カードローンのある方へ

 できれば、今年中に全て返済することを目標にしてください。

 毎月いくら返済をすると、年内に全額返済できるのかを計算しましょう。今は1 月ですから、返済すべき残高を、とりあえず単純に12で割ってください。ここで出てきた数字が返済不可能であれば、利息分の返済と今年の買い物や借金も加わる可能性が高いので、来年の今頃はもっと大変なことになっていると思いませんか?

 今年も同じような収入で、同じような暮らしを続ければ、解決は遠のいていくのは間違いないです。カード返済やリボ払いなどで返済しなければならない金額が500万円に近付くと、親の助けがなければ、大半の人は自己破産が視野に入ってきますので、本気で生活を変える必要があるでしょう。

 年明け早々に少し厳しいことを書きました。昨年は株価も上がり、企業業績も良かったので、貯蓄を増やした方がたくさんいらっしゃいます。一方、個人の自己破産数の最新データは13年ぶりに増加に転じました。それだけ格差が開いているのです。この現実は知っておいてください。

 2018年は、今回書いた貯蓄ステージ別のファイナンシャルアクションを起こして、「お金を貯める」ことを実践するだけでなく、そのための方法をどんどんアップグレードできるように意識していきましょう!

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