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篠原涼子のせいではない…月9『民衆の敵』最終回視聴率で4%ワースト更新、いくつかの理由

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篠原涼子

フジテレビ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』公式サイトより

 かつてフジテレビの看板ドラマ枠であった“月9”の最新作『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』が1225日に最終回を迎え、その平均視聴率が歴代ワーストを記録したことが話題になっている。

 15分拡大で放送された最終回。平均視聴率は4.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。制作側としては、放送開始前はプラス10%を期待していたことだろう。929日に開かれたフジテレビの宮内正喜新社長の定例会見では、夏クールの同枠作品『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』が最終回16.4%、全話平均でも14.8%と高い数字を稼いだことについて「この月9のドラマの復活ののろしが上がったと思っている。この勢いも10月改編につなげたい」と話していた。

 『コード・ブルー』は、20147月クールの木村拓哉主演『HERO』以来3年ぶりに、初回と第二話が連続15%超えとなり、好調に推移した。しかし『民衆の敵』は9.0%の一桁スタートで、一度も二桁に届くことはなく、最終回が最低視聴率、しかも月9枠の歴代ワーストを記録。数字だけを見れば、惨憺たる結果だった。

 『民衆の敵』は、ごく普通の(一般的かどうかはわからないが)どちらかといえば貧乏で中卒だが誠実で正義感の強いパート主婦が、市議会議員に立候補し当選。中盤からは市長として活躍し、よりよい政治を、よりよい社会を目指す物語だった。主演は篠原涼子(44)で、注目を浴びている旬の俳優である高橋一生(37)、石田ゆり子(48)もメインで起用。ちょうど現実では第48回衆議院選挙がおこなわれることになり、政治ネタはタイムリーな話題でもあった。しかし、ことはうまく運ばなかった。

 第一話に選挙シーンがあることを考慮し、放送開始時期を衆院選の公示期間から一週間後ろにズラした。さらに初回は「プロ野球CSファイナルステージ」の中継延長により30分遅れてスタート。つかみがうまくいかなかった点は否めない。また、巨悪を討つタイプのドラマながら、視聴者のニーズを丁寧にすくいとれてはいなかったかもしれない。篠原演じる主人公のキャラクター造形が、“普通の主婦”を標榜しながら共感を得にくいものでもあった(『セシルのもくろみ』で真木よう子が演じた役柄のように)。“普通の主婦”って、そんなに単純なものでもないのだ。“普通の独身OL”“普通のイクメン”“普通のシングルマザー”……普通を描くのは、難しい。

 また、このように非常に低い視聴率を記録することで、主演した役者の価値が低下するかのようなレッテル貼りもあるが、篠原涼子が演じたから視聴者が忌避したということはまず考えづらい。同じ役柄、脚本で、たとえば新垣結衣(29)が主演していたら。あるいは『ドクターX』(テレビ朝日系)シリーズが大人気の米倉涼子(42)が演じていたら。それで数字が大きく変わっていただろうか。もちろん役者が違えば演出も変わり、何かのきっかけで話題作になるかもしれない。ただし演者だけの責任でないことは明白で、今作に関して言えば篠原涼子に問題があったわけではないのではないか。

 1月~の同枠は、朝ドラヒロインとしての知名度を持つ芳根京子主演でマンガ原作の『海月姫』。そして4月~は『リーガルハイ』シリーズの古沢良太が脚本担当し長澤まさみが詐欺師を演じる『コンフィデンスマンJP』が控えている。エンタメとして面白い作品を流せば、視聴者は熱狂するはずだ。スマホがテレビの客を奪ったといわれることもあるが、たとえばTwitterではテレビ番組を視聴しながら実況するユーザーも多く、トレンド上位に放送中の番組名などが常に入っている。リアルタイムで見たい、見ながら感想を共有したい、そう思わせる作品であれば自ずと支持されるだろう。

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