2017年10月クールドラマを視聴率「だけ」で振り返る。フジ月9は崩壊、テレ朝&TBSは絶好調の明暗

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篠原涼子

フジテレビ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』公式サイトより

 2017年10月~12月期のドラマが続々と最終回を迎え、前評判通りの結果を残した作品、壮大にコケた作品などはっきりと明暗の別れる結果となった。もちろん内容が良くても数字が伴わないことはある。しかし数字が悪ければ制作費が減るという悪循環があることも事実。今回は数字「だけ」でこの期間の連続ドラマを振り返る。

 もっとも衝撃的だったのは、篠原涼子(44)主演の月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』(フジテレビ系)だろう。高橋一生(37)や石田ゆり子(48)など人気急上昇中の旬の役者を揃えたにも関わらず、視聴率は一度も二桁に届くことはなかった。初回の9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)からどんどん数字を落とし、全話平均視聴率は6.7%、最終回に至っては4.6%と月9至上最低視聴率を記録してしまった。ここ数年で月9ドラマ枠の数字はすっかり低め安定傾向だったが、前クール『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON』の全話平均視聴率は14.8%。ブランド復権を果たしていただけに、残念な結果だ。

 TBSの火10ドラマも、数字だけで見れば今期は不調。2016年10月期の『逃げるは恥だが役に立つ』に始まり、『カルテット』『あなたのことはそれほど』『カンナさーん!』と、連続して視聴率も話題性も集めていた同枠。『カルテット』も数字はふるわなかったが、今期放送の宮藤官九郎(47)脚本、小泉今日子(51)主演ドラマ『監獄のお姫さま』は、初回視聴率9.6%から低空飛行を続け、第7話では5.5%にまで落ち込んだ。しかし、9話では8.2%まで持ち直し、最終回は7.1%、全話平均7.7%で幕を閉じた。宮藤らしい作風で視聴者の評判は高いだけに、数字が伴わないことが悔やまれる。

 フジテレビの「木曜劇場」枠のドラマ『刑事ゆがみ』も大苦戦。同枠は『嫌われる勇気』『人は見た目が100パーセント』、そして2017年の連続ドラマでワースト1位の全話平均視聴率4.5%を叩き出した『セシルのもくろみ』といわゆる“爆死”が続いていたが、『刑事ゆがみ』もその流れを引きずる結果に。浅野忠信(44)と神木隆之介(24)という異色タッグで話題となっていたものの、初回は7.6%、その後も5~6%台付近をさまよい続け、全話平均視聴率は6.5%という結果に終わった。視聴者の評判は良く、ストーリーも演出も申し分ない面白さだったゆえ、こちらも低調な数字が続いたことが不思議でならない。

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