『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』『奪い愛、冬』2017年記憶に残るドラマはスピード感&緊迫感がすごかった!

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BEST3『奪い愛、冬』主演・倉科カナ、三浦翔平/テレビ朝日系

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『奪い愛、冬』公式サイトより

 結婚を決めたカップルの前に、彼女の元を突然去った恋人が現れて恋愛模様が交錯するドロドロのラブストーリー。

 いやー、このドラマではとにかく笑いました。ラブストーリーには衝撃性が必要だと思いますが、この作品に関してはその衝撃を超えたギャグのような展開が待っていたのです。

 まずは大映ドラマを彷彿させる、ありえない設定が次々に登場してきたこと。数カ月前までは元気だった人がいきなり吐血して死亡、夫を犯人からかばったせいで足が悪くなったことを理由に結婚したのに、すべては妻の嘘だった……など。まさに“10分先は闇”のごとく、少し目を離しているだけで一気にストーリーが変わってしまう怒涛の展開に視聴者側は夢中になりました。

 そして主演の倉科カナさんが演じる光と、その恋のお相手・大谷亮平さん演じる信以外のすべての出演者が狂っていたことですね(最終的には2人も狂っていましたが)。

 光の元婚約者の康太の母は、息子を溺愛して光を執拗にいじめ倒します。光の描いた絵を本人の目の前で母がシュレッダーにかけるシーンは吹き出しました。その(ここにも!)毒母役には榊原郁恵さん。夏のお嬢さんもポジションが変わったものです。

 前出の康太のことが好きな同僚役の秋元才加が、バレンタンに自分にリボンをかけて康太の前に現れたことも……。方向性は役柄によって違うけれど、とにかく演者全員が見事な狂い咲きでした。ああ、説明するのもややこしいほど、みんなおかしかった。

 その狂気の頂点に君臨したのは、水野美紀さんが演じる信の妻役、蘭です。愛する夫をハイエナのように追いかけ回す奇行や、セリフはもうホラーの世界。

 「今日は排卵日なのにいいい~~!」と、赤まむしドリンクとうなぎを用意して夫の帰りを待機。夫の浮気現場には「ここにいるよ~~~~~!!」と、長時間に渡り隠れていたクローゼットから突然の登場。ドスの効いた声もはっきりいまだに覚えています。

 見ている側がまったく予想もつかない言動で楽しませてくれました。蘭が出てくるとこちらも「キタキタキタ!」と胸が高鳴りましたからね。当時、妊娠初期だった水野さん。私生活と同じく、蘭が亡くなった信の子供を身ごもっていることが発覚して最終回は終了しました。あの先は一体どうなったのだろう……。

BEST2『先に生まれただけの僕』主演・櫻井翔/日本テレビ系

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『先に生まれただけの僕』公式サイトより

 35歳、商社の営業マンが異動によっていきなり高校の校長に就任する学園モノ。

 放送前は“アイドルが主演”というベールが拭い切れず、ちょっと油断して視聴していました。が、結果は主役の櫻井翔さんの演技がすべてを良い意味で裏切ってくれて、秋ドラマのダークホース的な存在に。

 主役がガツガツ動くドラマが大好物なのですが、櫻井さん演じた鳴海校長はまさにそれ。古い体質の残る私立高校に、企業の一般通例を次々に提案していく鳴海。それだけではなく、逆に生徒や先生に育てられて男として成長していく一面も見せてくれました。その結果、商社を退職して校長へ転職。

 全体の演出が、櫻井さんというキャラクターを上手く表現していました。彼女の(妄想)プロポーズシーンでは、華麗なダンスシーンを披露。最終回のラストでは「カット!」の声がかかった瞬間に、櫻井さんがこらえていた笑いを吹き出して素に戻るというシーンで終了。そういうアイドルとしての個性を生かしていたことがすごくいいな、と素直に思えたのです。

 真面目な役が日本一似合う彼ですが、来年公開する映画では大学の教授を演じるそう。こうなったらいろいろな教科の先生に挑戦してほしい。もしくは『ナポレオンの村』(TBS系)で唐沢寿明さんが演じた町起こしに燃える市役所の職員などもお勧めしたい。

 脚本家の福田靖さんによる、教育現場に足りないものをダイレクトに補っていくような物語も秀逸でした。日本が人口減少を辿っている今、私立校はどこにおいても危機にさらされているはず。それが“学校”“教育”という名分であり、日本の古い体質が新しいことをガードしているように思うのです。そんなことをしていたら、良いものもいつか崩壊してしまう。そんな事態を迎えてしまう前に新しさを取り入れていこう、という脚本を通じた提言。

「こんなに上手くいくわけないじゃん」そう片付ける教育関係者の人も多いと思いますが、なら、なるみん風(鳴海校長のあだ名)に「まずはやってみること」が大切ではないでしょうか。ドラマとはすべてがフィクションではなくて、実在から着想するものなんです……と、最終的にはそんな真剣なことまでライターに考えさせてくれた『先僕』に拍手を。

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