海猫沢めろんインタビュー ホストが語る「愛」は、子育てには通用しない――ホストのイクメン小説『キッズファイヤー・ドットコム』

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 歌舞伎町のカリスマホストがクラウドファンディングでお金を集め、子育てをする。しかも、そのリターンは“子供の人生”――革新的すぎる育児小説が『キッズファイヤー・ドットコム』(講談社)だ。

 主人公はホストクラブの店長である白鳥神威。いつも通り歌舞伎町から帰ってくると、家の前に見知らぬ赤ちゃんが置いてあった。母親に心当たりはないが、その赤ちゃんを育てることを決めた神威。しかし、初めての子育てに身も心もすり減り、おまけにホストの常連客もあっという間に離れてしまった。そのピンチに際して、神威はクラウドファンディングで赤ちゃんを育てることを思いつく。

 ホストにお金を貢いできた元ホスト狂いである私が、まず本書に抱いた印象は「ホストのくせに子育てで金を集めるなんて、なんてことだ」ということ。作者の海猫沢めろん氏は、若かりし頃、ホストクラブに勤めていたそう。ホストの経験、育児の経験を生かして本書を手掛けたと。なおさら、どうして育児小説の主人公をホストにしたのか気になる。

 海猫沢氏に、ホストクラブ時代のことをはじめ、子育て、待機児童問題、そして氏が考える「愛」について聞いた。

海猫沢めろん

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