エンタメ

『赤髪の白雪姫』は“自立型お姫様”の物語である。王子様の助けを待たずに自分で道を切り開くヒロインたち

【この記事のキーワード】

 特に『赤髪の~』では、ゼンは早い段階で白雪に恋愛感情を持ちますが、白雪が恋愛を意識するのは遅めです。そしてお互いの道を歩んでいくパートナーとして関係を築いていきます。身分違いであることを問題視され、ふたりの間柄を快く思わない人からゼンの伝令を偽って伝えられ彼との交流を妨害されたときも、白雪はゼンと直接話をして意思疎通を図ります。遠慮するときはあるものの、自分の不安をお互いに伝えあうことができているのです。

 おそらく白雪はたとえゼンという王子様がいなくても、きっと降りかかる危機をどこかの段階で切り抜けて幸せに過ごしたと思いますし、ゼンとたとえ恋愛関係にならなかったとしても、お互いに信頼できる友人同士でいられたでしょう。

 私たちは王子様がいなくても生きていけます。恋愛を無理にする必要もありません。まずは自分を持ち、自分の道を切り開いていく。そのなかで人と向き合い関わっていくことは自分の道の助けになり、信頼関係を持って支え合えたなら共に幸せに向かえるでしょう。それが恋愛になってもいい。

 この作品を読んでいるとそんなことを考えます。白雪たちがまっすぐな気持ちで互いに思いやりながら自分の道を歩んでいく姿を見ると、励まされ爽やかな気持ちになります。これから1年のスタートに『赤髪の~』をはじめ白泉社の少女漫画を読んでみるのはいかがでしょうか。

1 2 3

卜沢彩子

1987年生まれ。子どもの頃からの度重なる性被害経験を、2009年から実名・顔出しでサバイバーとして発信。個人やNPOで支援・啓蒙活動をつづけている。2016年に複雑化した社会問題を解決するためにA-live connectを開業。恋愛・性をはじめとした人間関係やコミュニケーションに関する相談や講演活動、記事執筆、SEX and the LIVE!!プロジェクトの運営など場作りを行っている。英才教育を受けたオタク。和柄とねこが好き。

twitter:@ayakourasawa

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。